トーネードの無職生活

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東芝の不正会計に思う

2015-09-08 07:23:01 | 日記
 東芝ともあろう伝統ある大企業が、業績の悪い中小中堅企業みたいな会計処理をして、担当者も大変だったんだろうなあと思っているところです。だいたい、こんな問題ある会計処理をしなけりゃならなくなるのは、トップから目標を達成させろと怒鳴られ、ネチネチと言われ、いやおうなく不正だとわかりながらやっちゃうんですよね。それが続くとだんだんと麻痺してしまって、それが普通になってしまう。

 トップや経理の責任者は怒鳴っていればすむわけです。怒鳴るなんてことは誰でもできるので、わざわざトツプともあろう人がするようなことではない。どうしたらよいのか全社的な観点から冷静に判断してもらいたいものですな。こういったところに経営者としての資質が問われるというわけです。

 私も工場の生産管理部門で予算の作成や予算管理をやりましたから、色々ありましたよ。

 毎年、向こう三年間の中期計画を作るって会社は多いと思いますが、だいたい中計の初年度はすぐに実際の予算編成になるので、硬い数字でつくります。そして何が根拠にあるのかわかりませんが、二年目、三年目と急カーブで業績がアップする計画を立てるというわけです。

 そして、一年後、また中期計画を立てるわけですが、また初年度は硬い数字で計画を立てます。で、前年作った中期計画の二年目と比較すると、全然その数字には届いていない。いったい何のための中期計画なんでしょうね。画餅というやつです。

 それから、毎月、翌月や四半期の売り上げや利益の見込みなどをトップに説明して、見込みに達していないとその原因やら解決策、施策などを説明する会議があります。その基礎となる利益をはじくのが私の役割だったのですが、その元になるのが営業がどんな製品をいくつ売るかという数字です。

 ところが、その数字が出てくるのが会議の前日の定時間後。急いで数字をはじいても、さて目標に達しなけりゃどうするのかという問題があるのですがもう時間がない。というわけで、何の根拠もありませんが対策を書いた資料を徹夜で作るのでした。で、だいたい予算の数字や見込みの数字に達しないので、トップからさんざっぱらいやみを言われて帰ってくるのでした。

 また、年度末の3月ともなると、なんとしても利益の目標を確保しなけれゃなりませんから、営業も必死です。で、代理店に製品をたくさん引き取ってもらいます。注文書等の書類はちゃんとそろっているので、不正じゃないのですが、新年度になると代理店に押し込んだ製品を売りゃなきゃならないので、第1四半期なんぞは売り上げが激減してしまうという。極端な売り上げ年度末集中の弊害ですな。

 そんことで、年度末に売り上げを積み増ししても目標においつかないとなると、目標の利益を確保する手段は限られます。もう不正しかありませんね。そこで振替伝票なるもので、本当は原価に計上しなけりゃいけないものを次年度の売りになる製品に振り替えたりして利益をひねり出すというわけです。

 業績の悪い中堅企業がやるようなことを東芝ともあろう企業もやっていたんですね。トップを刷新して新規まき直しを期待したいですな。