Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

移行期的混乱 / 平川克美

2013-04-06 | 
この本を読み終えてから、少し合間を置いた。 それは、此処しばらく胸のうちに渦巻いていたモヤモヤした理不尽さや遣り切れなさが、 スコンと、其処に納まるような合点の良さに戸惑い、 それをそのまま伝えることへの危うさが、身体感覚としてあったように思う。 . . . 本文を読む
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9条どうでしょう / 内田樹、小田嶋隆、平川克美、町田智浩

2013-03-22 | 
憲法9条…正直あんまり触れたくない話題だった。 改憲を声高に言い募る人たちの論調には、いつも胡散臭さがつきまとう。 だからと言って護憲という立ち位置にも偏狭さを覚える。 リアルポリティクスのど真ん中は、どちらに転んでも面倒な話題となってしまう。 . . . 本文を読む
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インパラの朝 / 中村安希

2013-03-18 | 
旅の終わりの風景を、なんと表現したらいいのだろうか?  あの白とびしたような色を失った風景は…この三日ばかり中村安希の歩いたユーラシア大陸からアフリカ大陸をめぐりポルトガルのロカ岬へ至る  (それは沢木耕太郎の深夜特急の終着点でもあった)47カ国684日の長い旅の風景を、  息をつめて見つめ続けてきた。 . . . 本文を読む
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エンジェル・エンジェル・エンジェル / 梨木香歩

2013-03-15 | 
入院一カ月を過ぎると色々みえてくるものもある。  同じ病棟でも長期入院は、高齢者が多く、それもおばあさんの姿が目につく。  先日、木曜日は毎週恒例の体重測定の日で、  館内アナウンスがナースステーション前に各自集まることを告げる。 . . . 本文を読む
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東北発の震災論 / 山下祐介

2013-03-12 | 
内田樹は情報を評価するときに最優先の基準は「その情報を得ることによって、  世界の成り立ちについての理解が深まるかどうか」ということに尽きると言う。 . . . 本文を読む
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渡りの足跡 / 梨木香歩

2013-03-06 | 
すっかり春めいてきたみたいだ。 病院の窓越しに射す光も、心持ち柔らかくなった印象。 すくすく膨らむ野辺の若草のように、委縮して色を失っていた患部が 日増しに血色を取り戻し自己主張し始める。 「早く外へ連れてゆけ」と。 . . . 本文を読む
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エストニア紀行 / 梨木香歩

2013-03-03 | 
病室の窓から石鎚が見える。 大型スーパーの立体駐車場の建屋越しに山並みがポカリと浮かぶ。 今朝は、オレンジ色の空に棚引く雲を纏い山並みから朝日の昇る なかなか壮観な眺め。 そして窓の外には、一日すっきりした青空が広がる。 やっと退院の見通しがついた。 . . . 本文を読む
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雪国の春 / 柳田国男

2013-02-26 | 
今日で、ちょうど入院して二週間。  当初の予定では退院して、以後は自宅から通院の段取りだった。  今日、縫合箇所の抜糸は行われたが、やっぱりというか退院は  後二週間ばかり先に延びそうだ。 . . . 本文を読む
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ブラック・アウト / マルク・エルスベルク

2013-02-22 | 
政府が発送電分離への電力事業改革への骨子を発表したところだったので、非常にタイムリーな内容の読書体験となった。ドイツで出版されてベストセラーになった「ブラック・アウト」(停電)上下(角川文庫)は、EU電力自由化によるヨーロッパ中に張り巡らされた送電網を狙ったサイバーテロによる、電気、通信、上下水道等のインフラが完全に麻痺した過酷な状況を描いたハリウッド映画さながらのスリリングなサスペンス小説。 . . . 本文を読む
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流跡・きことわ / 朝吹真理子

2013-02-18 | 
今日は雨。 入院してから一週間が経過した。 病院で過ごす時間は、あわあわと過ぎてゆく。 夢と現(うつつ)の境をたゆたうような、定かでない時間が流れている。 網膜の先に紗のかかったような半覚醒の状態で字面を追う。 そんな曖昧な認識が、そのまま文体に宿ったような不思議な世界と出会った . . . 本文を読む
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津波の墓標 / 石井光太

2013-02-14 | 
入院生活三日目、時間は緩慢に流れる。  ただ安静にしていること以外、何もすることがない。  完全看護のシステムの下、病院スタッフが三度の食事と清潔で快適な生活を維持してくれる。  その上、病棟全体が音をたてない静かな環境を常に保持してくれる。  本を読む上で、これほど恵まれた環境は、またとない。 . . . 本文を読む
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脱原発を決めたドイツの挑戦 / 熊谷徹

2013-01-04 | 
なぜドイツに出来て、原発事故の当事者である日本には脱原発という選択が出来ないのか? これは誰もが、その答えを知りたい疑問だろう。 . . . 本文を読む
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石鎚の表情Ⅱ / 福島勲写真集

2012-12-22 | 
お待たせしました。 石鎚山の主、山岳写真家、福島勲さんの第2写真集「石鎚の表情(かお)Ⅱ」が、発売になりました。 一足先に、皆さんにその一部を公開します。 . . . 本文を読む
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社会を変えるには / 小熊英二

2012-12-19 | 
選挙の結果を受けて、しばらく脱力していた。 自民党の圧勝は、各紙の事前予測である程度覚悟していたが、 原発が、ここまで争点にならなかったことが哀しかったし、情けなかった。 . . . 本文を読む
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ぐるりのこと / 梨木香歩

2012-10-17 | 
この本のことは何度か書こうと思っていた。 尖閣や竹島の領土問題が浮上してきたときは、ちょうどタイムリーな内容だと思った。 梨木香歩が、この本で主題として扱っているのは「境界」について。 . . . 本文を読む
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