とやざき農園日誌

浅間山麓(長野県小諸市)で自然農法による農業を行っています
肥料や農薬を施さず自然の養分循環の中で野菜を育てています

畝間への粘土堆積

2018年10月19日 | 日記
秋雨期が終わり、土が乾いてきました。
そんな中、ある一角の大豆だけが急速に登熟し枯れてきたため、原因が気になり、畝の状態を確かめてみることにしました。


大豆を刈り取って干場に移し、下草を削って脇によけつつ耕します。


やや乾き気味ではあるものの、大豆の細根が張り巡らされ、先日の畝よりは団粒化が進んでいる感じです。


ぎゅっと握って


開いても、土が崩れません。最低限の団粒化はできているようです。


保水力不足の原因を探るため、例によって畝間の土に立鎌を打ち込んでみると、ごそっと大きな土塊が剥がれてきました。


塊の表面には、細かい粘土粒子が隙間なく並んでいます。畝から流し出された粘土粒子が堆積したのでしょう。


断面を見ると、粘土粒子が積層している様子がよく分かりました。これほど目詰まりしていては、大豆も根を伸ばすのが困難です。


ひっくり返して裏面を見ると、粘土粒子が結合して大きな粒になっていました。夏場、粘土の上に水が溜まることで酸素の流入が遮断され、深部が還元雰囲気下にあったことが伺えます。このまま粘土の堆積が続けば完全な硬盤になってしまいそうです。


土壌学によれば、粘土粒子には、水分と養分の保持という重要な役割があるそうです。これほどの粘土分が畝の外に偏在していては、大豆が早く枯れるのも無理からぬことと言えます。現在取り組んでいる「畝間の土を畝に混ぜ込む」手法により、土壌がどのように変化していくか推移を見ていきたいと思います。
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