第四章 国
第 1 節 誤っていないか? 国の対策
少なくとも、この論考のフレームからは外れている。つまり、まず人の命の救済、そのための避難、避難場所(ひなんばしょ)づくり。有事の避難に向けた準備、そのハード&ソフトのファシリティ。そのボトムアップのための、地元の、地区の、地域の、自治体の、国のコンセンサスづくり。── というのがこの論考全体のフレームであった。
すなわち [下図] のような巨大地震発生から復旧・復興までの流れの中の「第 2 stage」のことである。
死亡者がほぼ一瞬で最大発生するこのステージ「第 2 stage」を、したがって国としても一番に国力を投下して救済、死亡回避して、被害全体を最小限度に止めるべき焦点のステージを、自ら回避し、後回しにしているように見えるのだ。
特別注意)昨年8月8日の日向灘地震での気象庁をはじめとする国の機関の混乱は今に尾を引いている。極論とはいえ、それは、国が「第2stage」を普段から無視ないし軽視してきた事の当然の結果である。
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以下のような「第 3 stage」「第 4 stage」の災害対策、行政対策だけが偏重して増えているように思える。国を挙げてというものの各省庁の都合優先ではないか、と。各省庁脈絡なく、不統一に、ちぐはぐ…
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日本経済新聞(2025.2.12)
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日本経済新聞(2025.2.13)
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「第四章 第2節」につづく