白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

星の国から孫二人

2007-10-07 09:26:16 | その他
最近この本を読んだ↓



知っている方もいるかもしれないけれど、この著者はNHK連続テレビ小説『天うらら』の原作者なんですって。

娘さんがバークレー在住で、その2人の子供さん(著者にとってはお孫さん)が2人とも自閉症なのだという。
私は直接の知り合いではないものの、友達の友達で(日本人社会は狭いもので)話を聞いて是非読んでみたいと、妹に頼んで持ってきてもらった。

『自閉症』という名前から、日本ではこの障害をひきこもりや不登校のようなものだと謝って認識している人もおおいようだ。
だから、本の中では日本語の『自閉症』ではなく英語の『オーティズム』と言う言葉をわざと使って書いてある。

だから私もここでは自閉症ではなくオーティズムという言葉を使うことにする。

以前にもこのブログ上で書いたけれど、夫の家系にはオーティズムが2人いる。
遺伝的な要素が大きいと言われるから、私達にオーティズムの子供が生まれる可能性は否定できない。
だから、マー君が難聴児として生まれる前は、オーティズムのことばかり心配していた。
次の子も、一番気がかりなのは耳だけど、やはりオーティズムでないことをただただ祈る。

そんな背景もあって、どうしてもこの本は読みたかった。

色々な出来事を笑い話のように、あっけらか~んっと綴る著者。
だからと言って、とても笑えない私。

オーティズム児というとても難しい子供を2人も育てている娘さん、そして日本とバークレーを行き来しながら手伝う著者。
書いてある出来事の一つ一つが、とんでもなく大変なことなのに、それを不幸だとは少しも感じさせない、っというか、ご本人達がそれを不幸だとは思ってないことがよく分かる。
著者のお孫さんへの愛情、娘さんへの愛情、そして娘さんの子供に対する愛情が満ち溢れている本だ。

それに、バークレーの進んだ障害児教育も垣間見ることができる。

文章も面白いから、止められなくてあっという間に読んでしまった。
いやぁ~、久しぶりにいい本を読んだ。

いい本を読んでも、オーティズム児を持つことへの恐怖を拭い去ることができない私。
人間ができてないなぁ。


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