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年に3度の交流重賞、名古屋大賞典が終わりました。
いささか寂しい気分。
勝ったのが、GⅠ馬でなく、そのライバル馬でもなく、はたまた勝てそうだった地元馬の夢を砕いたのがとんでもない穴馬であったということで、あの勝負が決まった瞬間の何とも言えない場内の雰囲気をいまだにそのまま心の中に引きずっている感じです。
もちろん勝った”アルドラゴン”号にケチをつけるつもりは全くありませんが、あそこまで頑張った”ムーンバレイ”号に是非とも勝たせたかったと思うのは、馬券を抜きに私の地元ビイキの何物でもありませんが。。。
結局は、藤田伸二騎手が上手かったということでしょう。
これが競馬ですね。
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ムーンバレイには、是非とも今後もさらに頑張ってもらいましょう。
同じ名古屋のライバル”キングスゾーン”号とどちらが先に大きなところを獲るのか競争ですね。
どちらも憎らしいほど”微妙な”位置にいるような気がします。
勝てそうで勝てない馬を応援するのは、まさしくハマるパターン。
勝てそうで勝てない”茜ちゃん”号を応援するのと同じようなものなのかも?(笑)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「第30回 名古屋大賞典(GⅢ)」 結果
1着 アルドラゴン (藤田伸)⑤人気 2:04.4
2着 ムーンバレイ (吉田稔)④人気 3/4馬身
3着 ブルーコンコルド (幸英明)①人気 1/2馬身
4着 キクノアロー (岩田康)②人気 1/2馬身
5着 チャンストウライ (下原理)⑦人気 1馬身
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ペースは総じて平均ペースで流れました。
というか、行く馬がおらず”それなら”と大外枠のムーンバレイが強引にハナを奪い、自分のペースに持っていったという形。
しかし、見ていてムーンバレイのペースと言うよりも、吉田稔騎手の”勝つためのペース”と言った方が良いのかも知れません。
名古屋のファン(ムーンバレイのファン)であれば、あれがもし「ムーンバレイがもっと内枠だったら勝てたのかも・・・」と考えるでしょう。
確かに、ムーンバレイ自身はスタート直後からスローに落とすことができ、最後ももっと脚を残せたのかも知れません。
しかしながら、私はそれでムーンバレイが必ずしも勝てたとは思いません。
逆に内枠であったら、他馬に必要以上に警戒されてあんな競馬はさせてもらえなかったでしょう。
たぶん2周目のスタンド前あたりで、他有力馬に早い段階で仕掛けられて、かえって苦しい競馬になっていたような気がします。
今回は、スタート直後、大外から一気に速い脚を使って強引に内に切れ込んでいくことによって、他一流ジョッキー達に強引に見えるほどの印象でハナを主張できました。
また都合の良いことに、それを戸部騎手のマサアンビションがかかり気味に追いかける展開。
あれで百戦錬磨の一流ジョッキー達は、
「この馬に付いて行ってはダメだ。あのペースは危険だ。」
と瞬時にインスピレーションさせられてしまったような気がします。
騎乗というのは”考えること”よりも、レースが始まってしまえば”体が先に反応する”ものだと聞いています。
それは、トップジョッキーになればなるほどに。。。
行くに行けないペースというのは、”時計(速さ)”だけの話ではありません。
そういった瞬時の判断による”かけひき”がジョッキーを動けなくするのです。
まさに、あの1周目の終わる4コーナーまでに起こった前々の出来事は、後ろの馬を動けなくするのに十分なインパクトを各ジョッキーに与えました。
そして・・・・・、
・・・気がついてみたらスロー。。。
吉田稔という騎手の凄さです。
あとは、2周目の向こう正面あたりから徐々にペースを上げていくという先行馬の教科書のようなペース。
今日の名古屋のコースが”差し”が届きづらい馬場であったことに加えて、差し馬泣かせの流れになれば、いくらGⅠ馬とはいえそう易々と追い込んでこれるものではありません。
斤量も背負ってましたし。
それで勝てる保障はどこにもありませんが、できることはちゃんとする。
まさに天才的な吉田騎手のレースイメージ。
凄さというのは、数字で表されるものだけでは決してありません。
ただあとは、馬にそれに応えられるだけの力があるかどうかだけが問題。
ムーンバレイ自身にしてみても、これまでにない苦しいレースだったことでしょう。
力が無ければ、そこで終わりです。
幸運なことに、吉田稔ジョッキーのムーンバレイ騎乗は、今回2回目でした。
すでに8割がた、手の内に入っていたのかも知れません。
最後いささか一杯になってしまったのは、距離なのか、それともまだ100%のコンビでなかったからなのか・・・・・。
どちらにせよ、この勝負が吉田稔騎手にとってもギリギリの戦いをしなければ、GⅠ馬などの強豪には勝てなかったことには違いないでしょう。
だからこそ、勝たせたかった。。。
勝って欲しかった。。。
全くもってヒイキ目な話で申し訳ありませんが、そう感じずにはいられない気持ちなのであります。
これじゃあ、次も馬券は当たりませんね。(笑)
修行が足りん!・・・かな?
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一方の1番人気ブルーコンコルドは、たとえどんなペースになろうとも前に行くことはなかったでしょう。
もともとこの馬の持ち味は強烈な差し足ですし、今回は比較的長い距離の戦い。
また外枠になったことで、末脚勝負は当然の選択でしょう。
1番人気でチャンピオンホース。
どう考えてもレースの中心はブルーコンコルドでありましたから、変な奇策などして負けたら何を言われるかわかりません。
包まれる心配もない枠ですし、あと幸騎手はは先行馬の動向を見ながら仕掛けどころを見極めるだけだったでしょう。
あわよくば、グイグイ引っ張っていってくれるような逃げ馬がいれば、引っかかることもなくベストだったのかも知れません。
また夢を見る先行脚質の地方馬が何頭かいても、そういうペースになったでしょう。
例えば、もしこのレースにキングスゾーンが出ていたら、あの去年の名古屋グランプリのようなペースになった可能性もあります。
しかしながら、今回のレースでは、あまりにも地元名古屋の馬はレベルが違いすぎましたし、他有力な地方馬もビッグドンやチャンストウライなど差し馬ばかりが目立つメンバーでした。
結局、道中もかかり気味で、仕掛けどころの反応もいまひとつ。
最後はこれまで述べたとおり、逃げ馬のジョッキーのペースにまんまと嵌ってしまった形となってしまいました。
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キクノアローは、やはりブルーコンコルドを意識した乗り方に特化しすぎてしまったような気がします。
岩田騎手にしてもライバルはブルーコンコルドだと考えていたでしょうし、前(逃げ馬)よりも後ろ(1番人気馬)に気が行って当然だったと思います。
テン乗りでしたし、基本通りの騎乗を選択したのは間違いではなかったでしょう。
サイレントディールも然り。
でも武騎手くらいになれば、途中で”ヤバイ!”と感じることもあったかも知れません。
・・・が、時すでに遅し。
元から所詮、自分の馬よりも力が上と認める馬が何頭かいたわけですし、途中から自分で動くことは自殺行為です。
逃げ馬を殺しても、逆に1番人気馬にやられるパターンが怖くて動くに動けませんでした。
結果的には、名古屋競馬場特有?の舞い上がる砂嵐に沈む結果に・・・。
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結局、あまりにも人気薄、期待薄だったがために、無欲で”レース展開”に忠実な乗り方をした藤田伸二騎手が最後は笑うという結果になりました。
大本命のブルーコンコルドというよりも、自分よりも前にいる馬に集中して距離を計りながらレースを進めて、基本通りのタイミングで仕掛けて、見事に差し切ってみせてくれました。
レースのレベルはともかくとして、”勝つ”ということは大変なこと。
少なくともこのアルドラゴン、今後とも注目の一頭になったことには間違いないでしょう。
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最後に、その他の地方馬の中では、私が密かに期待していた”チャンストウライ”号が5着と頑張りました。
あの梅見月杯で見せた”差し脚”は、やはりホンモノでしたね。
まだ経験の浅い4歳馬。
この馬はきっと今後、もっと大きな仕事をするような気がします。
ただ、”ビッグドン”号はちょっと心配。
名古屋グランプリ以来、走るたびにだんだん着順が悪くなってきています。
ここまで大きく負けると、展開の運不運だけでは済まされない何かがあるのかも?
本来の力はこんなものではないでしょう。。。
せっかくチャンスが舞い込んできた岡部誠騎手には、残念な結果となりました。
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祭りのあと。。。
今はそういった気分でしょうか?
これで今年度の名古屋競馬の開催も全て終了しました。
でもすぐに名古屋競馬場では次開催で「東海桜花賞」シリーズが始まります。
わずか1ヶ月後には、交流重賞「かきつばた記念」もあります。
余韻に浸っているヒマはありません。
とにかく今回は、惜しかったムーンバレイ。
でも念願のレイナちゃんには先着しました。
バレイ君も少しずつでも成長しているのです。(笑)
きっと次回(たぶん「かきつばた記念」)、さらなる飛躍を見せてくれることでしょう。。。
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ちなみに今回の私の馬券は。。。
大ハズレでした。
アルドラゴンまで、どうしても手が拡がりませんでした。(泣)
配当を見てビックリ!
みんな考えることは同じなんですね。。。
ムーンバレイを買った名古屋のファンは、アルドラゴンを買えない。
アルドラゴンを押さえたJRAのファンは、ムーンバレイを買えない。
そんな配当だったように思います。
私も然り。。。
修行が足りん。。。ですね。(笑)
それでは、また。
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突然のコメント失礼します。
私は「競馬大好き!!競馬情報ブログ」と言うサイトを運営しています。
そこでこちらの記事を紹介させて頂きましたので
ご連絡させて頂きました。
該当記事
http://blog.livedoor.jp/keibamaster/archives/50106515.html
私のサイトで
こちらの記事を紹介させて頂きましたので
ご連絡させて頂きました。
紹介記事は
http://blog.livedoor.jp/keibayosotv/archives/50969341.html
です。
これからもよろしくお願いいたします^^