どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

その先にあるもの。

2007-01-16 | 競馬余談
地方競馬ファンの方ならばすでに御存知だとは思いますが、地方競馬の季刊情報誌「ハロン」の2007年冬号の表紙を飾っているのは、言わずと知れた我らが地元愛知の”茜ちゃん”こと、山本茜騎手であります。
(「ハロン」 発行:NAR地方競馬全国協会 発売:ミデアム出版社)



”女性騎手”という話題性から注目度が高いこともありますが、それにしてもまだデビュー2年目の地方競馬でもマイナーな名古屋の若手ジョッキーが、早くも唯一の地方競馬の全国情報誌の表紙を飾るほどの「顔」になってしまうとは”凄い”の一言です。

考えてみればこのことは、去年の彼女の秋以降の活躍が全国の地方競馬関係者にもインパクトを与えるほどのものであったということに違いありません。
この秋は、JBCマイル出走、荒尾競馬場での全日本レディース招待優勝、浦和記念2着・・・と地元名古屋での活躍に止まらず、ちょうど全国に大きく飛躍した時期でもありました。

良い馬に巡りあい、調教師をはじめ理解の深い周りの人々の環境にも恵まれ、そういった彼女の持って生まれた運もさることながら、そこには彼女自身の並々ならぬ強い意志と努力によるものであることには間違いはありません。

短い間とはいえ彼女のこれまでが、決して順風満帆の平坦な道ばかりであったわけではありません。
そしてこの活躍以降の最近の彼女に関しても、少なからず地元では一頓挫、二頓挫があったように思います。
それでも、ついこの前の地元名古屋でのレディースジョッキーズシリーズの最終戦では、きっちりと世間に存在感を示すあたりは、やはり彼女が”非凡”な才能の持ち主であるということなのでしょう。
その後さらに直近の地元での今開催では、勝ち鞍こそひとつですが、精神的に一皮剥けたような印象の騎乗を見せているように思われます。




少し話題は古くなってしまいましたが、1月に月が替わってから、2006年の地方競馬の各種表彰者ならびに表彰馬などが各団体から発表されています。
彼女の活躍と合わせて、主だったところを少しここで紹介します。


★★★「NAR(地方競馬全国協会)グランプリ 2006」★★★

 <表彰馬>

2006年度代表馬  アジュディミツオー(牡5)船橋・川島正行厩舎

サラ2歳最優秀馬  フリオーソ    (牡2)船橋・川島正行厩舎

サラ3歳最優秀馬  チャームアスリープ(牝3)船橋・佐藤賢二厩舎

アラブ最優秀馬   キジョージャンボ (牡6)愛知・井上正厩舎

ばんえい最優秀馬  アンローズ    (牝7)ばん・大友栄人厩舎

最優秀短距離馬   ネイティヴハート (牡8)船橋・坂本昇厩舎

最優秀ターフ馬   コスモバルク   (牡5)北海・田部和則厩舎

○○特別表彰馬   ブルーコンコルド (牡6)JR・服部利之厩舎


 <表彰者>

最優秀調教師賞    川島正行(船橋)

最優秀騎手賞     内田博幸(大井)

優秀新人騎手賞   山本茜(愛知)

優秀女性騎手賞    宮下瞳(愛知)・山本茜(愛知)・別府真衣(高知)

ベストフェアプレイ賞 戸崎圭太(大井)

○○○特別賞     矢作和人調教師(大井)
○○○特別賞     川原正一騎手(兵庫)
○○○特別賞     田部和人調教師(北海)
○○○特別賞     五十嵐冬樹(北海)




★★★「2006年 名古屋競馬 表彰馬・表彰者」★★★

 <表彰馬>

ワイティタッチ  (牝2) 櫻井今朝利厩舎
               「ゴールドウイング賞(SP1)」1着

ホウライミサイル (牡3) 藤ヶ崎一男厩舎
               「駿蹄賞(SP1)」1着
               「東海ダービー(SP1)」1着

レッドストーン  (牡4) 角田輝也厩舎
               「六甲盃」(姫路)1着
               「オグリキャップ記念(SP1)」1着
               「名古屋グランプリ(GⅡ)」2着

キングスゾーン  (牡4) 原口次夫厩舎
               「オータムスプリント」(金沢)1着
               「浦和記念(GⅡ)」(浦和)2着

レイナワルツ   (牝6) 瀬戸口悟厩舎
               「名古屋記念(SP1)」1着


 <表彰者>

●調教師

  [勝利度数]
          角田輝也  675戦 204勝(1位)

          川西毅   255戦  71勝(3位)

  [勝率]
          角田輝也  28.43%

●騎手

  [勝利度数]
          岡部誠   195勝(1位)

          安部幸夫  185勝(2位)

          丸野勝虎  114勝(3位)

  [フェアプレイ賞]
          宇都英樹

●厩務員

          島倉孝
          神信雄
          川野俊一
          森本幹夫
          永吉光治

★組合特別表彰

          角田輝也調教師

          山本茜騎手



★★★「2006年 笠松競馬 表彰馬・表彰者」★★★

 <表彰馬>

2歳最優秀馬     マルヨフェニックス(牝2)
3歳最優秀馬     ティアマット(牡3)
4歳上最優秀馬    ニッシングリン(牝5)


 <表彰者>

調教師        藤田正治
騎手         東川正則・濱口楠彦・向山牧
厩務員        椿山康洋・滝澤渉・川久保一彦


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


他にも、山本茜騎手の2006年は、「日本プロスポーツ大賞」の新人賞獲得、各種雑誌などに登場するなど各方面から注目された年でもありました。
騎手として素晴らしいスタートを切ったといえる彼女ですが、それでもまだ、彼女の道程(みちのり)は始まったばかり・・・・・。

彼女のこれまでを”苦難の道”というならば、他の数多くの偉大なベテランジョッキーに対して失礼にあたるでしょう。
これからさらに”山本茜”のジョッキーとしての長い旅はさらに続いていくことになります。


これまでの彼女の残してきた結果を賞賛し、容易に誰もがその才能にさらなる期待することは当然のことでありましょう。
しかし、幼少の頃から天賦の才能を持ちあわせ、現在の彼女以上に活躍し、若くして表舞台の主役になったこれまでの多くのアスリート達でさえ、必ずしも皆が全て、その後その道において頂点に立つような活躍ができたかと言えばそうではありません。

若くして頂点に立ってしまったがために、大きなプレッシャーを心に抱え込んで伸び悩んでしまう者、現状に満足し次なる目標を見失ってしまう者、また有頂天になり人生の足元を踏み外してしまった悲しい人間も私は知っています。
また逆に、地道にひとつひとつ努力を積み重ね、競技人生の終盤において大きく花開く者もいるはずでありましょう。

早熟。。。晩成。。。第三者的な言葉では”いとも簡単に”片付けられてしまうものですが、そこにはそのひとりの人間の喘ぎ悶えるような”心の葛藤”がいつもそこには存在するものではないでしょうか?
早熟であればあるほど、その心の葛藤は、その競技者の心の成長(成熟)以上の速さで自身に大きく圧し掛かってくるものなのかも知れません。

大器晩成。。。。。とよく言われます。
このことは、この言葉にも通ずるものがあるのではないでしょうか?

心は、その体も技術をも支えるものであるのですから。
さらなる高みを目指し、体を鍛え技術を磨くことは当然のことでありますが、思うに・・・心を育てたものが最後は勝つのかも知れません。


少々話が重たくなってしまいました・・・・・。
若い山本茜ジョッキーには、さらなる活躍を期待いたします。
彼女のこの先にある未来はどんなものなのでしょうね。
私には到底分かり得ないことではありますが、これからも影ながら応援していこうと思っております。
私の馬券の方の面倒も是非よろしく。(笑)


最後に、セントレア様のブログの言葉をお借りいたしまして、終わらせていただこうと思います。。。。。。。→こちら



それでは、また。




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