どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

この国のケツの穴は大丈夫か?

2020-01-07 | Sandstorm



去年の暮れからずっと腸の調子が悪い。
下腹部か背面の方か自分でもよく分からないが、腰の下の方に痛みというか違和感がある。
初めは単なる下痢ピーかと思っていたが、3日以上長引くので胃腸風邪かも知れないと思った。
年末は仕事も忙しいし慢性的な睡眠不足になる。
もともと腸はそれほど強くないので、疲れが溜まると腸にダメージが起こりやすい体質であることは承知している。
案の定、年末の6連勤中に痔がひどくなった。
何連勤目の日か忘れたが、その日何度目かの下痢のような下腹部の痛みにトイレに入って脱糞を試みた。
が、あまりにも頻繁に便器に座っているのですでに何も出ない状態だった。
チュルっと何か出た気がして、そこで終了。
トイレットペーパーでお尻の穴を拭く。
そこでびっくり、紙に鮮血がべっとり。
今まで見たことのない量だったので少し焦ったが、よくよく考えてみれば痔のせいかも知れないと直感した。
とはいえ、気持ちのいいものではない。
それにここ数日、ずっと腸の調子が悪かったからなおさらだ。
一度検査してもらおうと思った。



大腸検査は初めてではない。
過去に2度受けたことがある。
1度目は10年くらい前。
両わき腹に原因不明の鈍痛があった時。
2度目は3年くらい前に検便で潜血反応があった時だ。
どちらも大腸には問題はなかったが、あの検査はあまり何度も受けたいと思うものでは決してない。
まずい塩水みたいな液体を2リットルくらい飲まされ腸の中のものを全部出す。
そしてお尻の穴から小型カメラを挿し入れてまさくるように見られるのてある。
考えただけで気分はブルーで、検査あとは「自己管理しよう」って気持ちにならされる。
そんな記憶が脳裏に焼き付いていても、今回は検査を受けようと思うほどに現状の健康には自信がなかった。
かかりつけの医者に大病院の紹介状を書いてもらってから、はや数週間。
さすがに血便や下痢ピーは治まったが、いまだに下腹部の違和感は治まらない。
痔は内部に押し込んでいるので、それが違和感になっているのか、またはそうでないのかもわからない。
どちらにせよ、普通でないのは確かなので、今日ようやく検査の予約を取りに行った。



病院でまあありきたりの問診を受けて、最後に検査の予約を入れる。
「一番早くて2月10日です。」
はあ?
今日は1月7日ですよ。
検査は毎日やっているらしいが、1月どころか2月も10日まで大腸検査の予約がギッシリなのだとか。
紹介してもらった病院は大腸検査ではけっこう有名で消化器系の先生も数人いる大所帯のはずだ。
けっこう粘ってみたが、本当に一人も入れない状態らしい。
そんなに今、世の中の人たちは大腸が悪いのか。







考えてもみれば、今のこの国では口から入れる食べ物には事欠かない。
タバコ、ラーメン、揚げ物、激辛ブーム、スイーツ・・・。
身体を作っているモノのほとんどは口から入ってくるというのは紛れもない事実で、またそれがどんなモノなのかというのは本人の欲望次第でどうにでもなる環境の中に今の自分たちはいる。
世の中はすべて市場原理に基づく経済的論理で成り立っており、誰も一人一人の健康を考えて作られている社会では決してない。
中には健康志向の食品業界もなくはないが、結局のところ儲けるためにやっているのであって儲からなければやっていけるはずもない。
身体に良いものを食べさせろと言うのは自由だが、旨いものを食べさせるこの世の中に罪を訴えることは間違いであるように思える。
食品表示に関する法律も厳しくなってはきたが、これだけ技術が発達し複雑化した経済至上主義のこの世の中で、これから口から入れようとするモノを100%知ることはまず不可能である。



まあそんなことは個人的にはどうてもいいと思って生きている。
諦めにも近いのかも知れないが、やっぱり生きているうちはまずいモノより旨いモノが食べたいし、旨いモノを食べることは幸せなことだと思って生きている。
少しは気にしたいと思うのだが、こんな病気にもならない限り欲望にはまず勝てない。
ただ、これだけ毎日、大腸カメラをお尻の穴から挿し込んでいる人がいるのだという事実に少し驚いて考えさせられた。
たったひとつの病院でこれなのだから、全国に毎日毎日お尻の穴を覗かれる人がどれだけいるのだろうと考えたら、これは大きな社会現象だろう。
きっとあと数年もしたら、消化器系の病院は人に溢れ、深刻な医師不足に陥り、またケツの穴産業たるものが巨大ムーブメントを巻き起こし、世の中になくてはならない存在になってくるのではないか?
・・・なんていうくだらない妄想すらさせられる。
検査の日が、予約を入れた日の1ヶ月以上先でしか受けられないとは。
深刻な病気だったらどうするねん。







にもかかわらず、、、
さっそく病院帰りに、こってり系ラーメンの誘惑に負けてピットイン。
そのあとはお決まりのコーヒー&スイーツ。
そしてそのあとの下腹部の痛み。
人間の「慣れ」とは恐ろしいものである。
わかってはいるのに毎回同じパターン。
自分は腸の病気で早死にするかも知れない、というのは予感というよりもはや確信に近い。



これを機に、自分も腸内フローラくらいは勉強するかな。






2020年1月7日 「この国のケツの穴は大丈夫か?」




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