無風。

忙しくも、平和に過ぎる毎日。
それは、はたして良いことなのかどうかはわからない。
ここ最近は、なぜか無風状態というところだ。
ただ母がいなくなって、父はどうなのだろう。
よくわからない。
こちらは相変わらず仕事で忙しいし、日々のことはわからない。
ちゃんと昼は食べているのだろうか心配で、毎日深夜遅くの帰宅をすると昼に何を食べたか尋ねるのが日課になっている。
父の日々は、これまでに比べて確実に楽になったとは思うが、それが逆にどうかとも思う。
父が母の介護に追われていた頃には平気で出掛けられた自分だが、父一人になった今、逆にこちらも出て行きにくくなった。
一人にはしておけないという心情が働く。
どんなに大変でも、ひとりよりふたり。
ほとんど身動きがとれない母であっても、ふたりならば安心できた。
今はひとりの父をおいて、おいそれと遊びには出掛けられない。
第三者の方々には、この心情、わかるだろうか。

















「剥き出しにっぽん」というＤＶＤを購入した。
先々月だったか、渋谷で観た「川の底からこんにちは」の石井裕也監督が自主制作時代に撮った作品で、２００７年度の”ぴあフィルムフェスティバル”でグランプリに輝いている。
「川の底からこんにちは」があまりにも自分的にお気に入りな作品で、是非彼の初期の作品を観たくなったのだ。
元々が商業作品でないだけあって荒削りな部分が目に付くものの、観点、視点は面白い作品であった。
ストーリー同様に、役者や映像もそれっぽくマッチしていてなぜか惹かれるものがある。
心に引っかかってくる違和感も、たぶん監督が狙ってのものだろう。
「若い」。
ただそれだけで、それは大きな魅力だ。
それは高校野球を観ていて感じる、心に引っかかる違和感に似ている。
この作品は、たぶんそれを逆手に取っているのであろう。

















ただ次は、落ち着いた雰囲気の映画が観たい。
大人の苦悩とは、また若さのそれとは違うものなのだ。
エロス、タナトス、ｅｔｃ．・・・。
まだしばらくは、どこにも出掛けたくない気分だ。








ムフ～。。。
映画三昧だな。