経済は感情で動く。

おもしろい本を見つけました。
ただこれはタイトルに「経済」とありますが、単なる経済学の本ではないようです。
サブタイトルに「行動経済学」との記述がありますが、ここらへんの学術的ジャンルというのはとても曖昧なものですので、それが正しい表現かどうかはよくわかりませんが、少なくとも私が興味を持てるような分野の話ではありました。
私は学生の頃、それこそ分野の領域が幅広い「社会学部」という曖昧な分野を専攻し、とりわけ「社会心理学」のゼミを好んで受講していたクチですので、そういった分野に近い領域の話だと思って頂ければ間違いないでしょう。
社会にいつもごく当たり前のようにありえる「集団心理」とか、「ブーム」などの分析、またそれを社会で有効に生かしていこうとする実践的な方法を研究する分野です。
また私自身が体育会に所属し、はたまた同じ学舎に体育学部があったせいか、さまざまなスポーツに関係する実践的な心理学の方面も少し齧っておりました。
若かりし頃に学んだことは真っ白な画用紙に絵を描くようなもので、これは今でも私の基本的な思考パターンの源流をなしているようで、このブログでもそのような視点からの話が多くなってしまっているのかも知れませんね。
まあ、実際の今の私の仕事とは全くと言っていいほど無関係なジャンルですが・・・。




＜本の紹介＞

　「経済は感情で動く」　　（紀伊国屋書店）
　　　　　　　　　　　　　　　　著：マッテオ　モッテルリーニ
　　　　　　　　　　　　　　　　訳：泉　典子
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￥１６００（＋税）




内容は、表紙の帯にあるように人々のさまざまな経済活動における行動の心理を読み解いていくような中身で、とりわけ政界や経済界をリードしていく人々に喜ばれると紹介文にも記されています。
紹介文をいくつか紹介してみると・・・。


「ユーロはいつでも同じ価値を持つわけではない。お金を使うとき、私たちはしばしば錯覚に陥る。数学界を支配する合理的法則とは、似ても似つかないものに支配されてしまう。私たちはどんなふうにお金を使っているのか。ニューロンをもとにして解いてみよう。」
　　　　　　　　　・・・・・（「ラ・ガゼッタ・デル・メッソ・ジョルノ」紙）

「バーゲンセールの病理学。半額で三倍の買い物をする。いろんな駆け引きが、美食やセックスやコカインのように脳を刺激する。・・・・・・二つあったら安いほうを選ぶ。三つになったら真ん中を選ぶ。いちばん高いものには目もくれない。・・・・・・バーゲンセールが終わったら、＜さあ、今度はアウトレットに行こう＞と考える。そうやって要らないものをどんどん買う。・・・・・・やっていることは株式市場と変わらない。みんながやっているという理由だけで、売ったり買ったりする」
　　　　　　　　　・・・・・（「ラ・スタンパ」紙）


これだけではわかりにくいでしょうか？
こういった話に興味がある方ならば、読んでみる価値はありますよ。
私のような”世渡り馬券”を考察するのが好きな方にも、もしかしたら役立つかも？（笑）
あと苦悩する主催者側の方々にも、ぜひオススメしたいですね。
「経営学」的に考えたら、もうほとんど行き詰っているようにも思えますし。
少しは刺激になってくれるかも知れません。
ただそんなことは別として、内容は本当に面白かったですよ。








＜Ｐ．Ｓ．＞

またしばらくお休みさせていただきます。
せめてＪＤＤまで・・・と頑張ってきましたが、自分のこと、家族のこと、仕事のこと・・・、最近は考えることがたくさんありすぎです。
個人的には、ここのところ持病のヒザが痛くて。。。
今日は病院でヒザに溜まった水を抜いてもらってきました。
最悪だった健康診断の結果より、自覚的にはこちらの方がよほど辛い状態です。
これで痔でも悪化してきたら・・・・・もう歳なのかなぁ～。。。




母の病気の方の話では、先日役所へ行ってようやく障害者申請をしてきました。
これまでは「要介護３級」のみで障害者としては認めてもらっていなかったのです。
病院の先生には”１級”と申請書に書いていただきましたが、それでも”２級”あたりになるかも知れないと言われました。
状態や病気の特性を考えれば、いつか”１級”になってしまうことは目に見えていますので、私としてはそのまま申請が通ってもらいたいと考えています。
実際に役所の方は、どうやってその判断をするのか聞いてみたいですね。
病院の先生の書いた申請書だけで実際に母を見ているわけではないのに、どうやってその程度を判断するのでしょうか？
まあ、それでもこちらはそういった制度によってさまざまな補助や援助を受けている方ですので、たとえそれが思い通りでなくともやはり感謝しなければいけないのことは間違いないことなのでしょうが。








それでは、また、いずれ。