一眼レフカメラを購入。
ただし、自分のではない。
父への誕生日プレゼント。
本人には「3年分」と言っておいた。
母には毎年、花や小物など贈っているのだが、父に対しては何も贈った記憶がない。
毎回、せいぜい家族旅行に連れて行くことぐらい。
競馬以外、特に趣味もない父。
何を贈っていいのか、正直わからないのである。
そんな競馬もここ1年くらいは行っていないだろう。
母の介護のこともある。
母が病気になる前は、私のような息子のためにずっと仕事ばかりしてきた。
父は自営業。
自分は、自宅裏の工場で働く父の姿を毎日のように見てきた。
そんな父に、ちょっと前に何が欲しいかコソっと聞いてみた。
「どうせ買えないからイイ・・・。」
それでも何とか問い詰めてみると。。。
「一眼レフカメラ」・・・という返事。
オイオイ、そんな趣味あったっけか?
一眼レフどころか、バカチョンカメラすら持っていなくて、子供の頃の写真すらほとんどない私。
小さい頃は家族旅行もほとんどしたことがなかったので、アルバムに貼るような写真がないのは仕方がないのではあるが。。。
さすがに最近はコンパクトデジカメくらいは持っているのだが、それでも購入はつい最近(3~4年前)で、そんな父からまさか「一眼レフカメラ」とは。。。
そのときは・・・、
「それはちょっと、無理だなぁ・・・。」
とだけ答えておいた。
父曰く、
「いつか競馬で万馬券でも当たったら買うワ。」
と冗談めいて?言っていた。
オイオイ、最近ウインズすら行ってるトコ見たことないんだけど。。。
まあそんなわけで、この私が今回プレゼントと相成った。
本当なら、また家族旅行がしたかったのではあるが、正直なところ母の状態を考えれば少々キツイ状態であることは否めなかった。
ちょうど父の誕生日と重なった今回の私の長期の休暇。
ここ二度の10万馬券的中で少しばかり財布に余裕があったこともあり、今回は初めから秋葉原あたりでの購入を決めていた。
仕事でパンクしそうだった私の、身勝手な逃避行を快く承諾してくれた父。
約一週間、家のことは全てまかせきりになってしまった。
そのお礼の意味も込めて。
また、最近の父は、買い物以外に外出することがめっきり少なくなった。
たまには外に出るモチベーションくらいには、なってくれれば良いとも思う。
それにしても、一眼レフカメラというのは、こんなにも高価なものなのか。
全然予備知識もなく、購入前日にホテルで携帯からちょこちょこっと検索して調べたくらい。
5万くらいあれば十分だろうと甘い予測。
相場価格を知って、少しばかり躊躇の念が。。。
イヤイヤ、今回だけは何が何でも買わねば。
それでは自分自身が、ただ逃避行を続ける身勝手な放蕩息子に成り下がってしまうように思えた。
勇気を振り絞って、逃避行の最終日に秋葉原へ・・・。
購入したのは、だいたい初心者クラスの上位機種。
まあ、これなら十分だろうと思う。
それよりも・・・・・・・!?
パソコンどころかコンパクトデジカメすら満足に使いこなせない父。
・・・・・・・大丈夫かナ???
もしかしたら、ずっと箱の中で眠ったまま・・・とか。
そりゃ、いくらなんでも、あまりにも寂しい。
とりあえず、今度母のショートステイの時に、どこかへ連れ出そうかと考えている。
まあ、これでひとまず約1ヶ月前から続いていた馬券狂の財源も、ほぼきれいに無くなった。
また仕事も頑張る。
馬券も頑張る。
これで、いいのだ。