どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

コイン落としゲーム。

2009-11-28 | Sandstorm
旅の終わりはいつもここに帰ってくる。
脇目も振らず走り過ぎていく。
考えるいとまもない。
たとえ今日が失敗でも、それはそれでいい。
久しく新聞を読んでいない。
久しくテレビを見ていない。
たとえ今日のランチとディナーを食べそびれても、ここに帰って全てを忘れる。
今から何か腹に入れればいいじゃないか。
今から少しだけ眠る時間があるのだから。
君を心に飾って、明日に生きる。
本当に重要なことは、そんなことではないんだ。
憎んだり腹を立てたりしても、つまずいたり転んだりしながら笑っている。
本当に苦しいのは状況ではなく、眠れなかったり食べられないという実感だと知っているから。
次の瞬間にほんのひとときの安息と食事が保証されるのなら、そんなことは忘れればいい。
立ち止まれば、憎しみが沸き、世間知らずを恥じ、失った後悔に苛まれるだろう。
いつからか飼い馴らされている。
それでもいいんだ。
自分の幸せとは関係ない。
そんなことは考えず走り抜け。
それが充実して生きる秘訣かも知れない。
疲れたらいつもここでこうやって目を閉じればいい。
気付けばいつしか完全にプロレタリアート。
それならば、ほんの短い浮き世の旅路。
いまさら。
いまさら。
ブルジョアジーの頭でプロレタリアートを生きる人は、消え去るまでずっと同じ景色の中。
少しの知恵をくれ。
知識は必要なだけ。
できることをやり、脇目も振らず通り過ぎていく。
今日はランチを食べそこなった。
昨日は新聞を読みそこなった。
二十年考えることをしなかった。
追い立てられ、そこに逃げる道があったから。
それが今いる場所。
そしてこのひとときの安息がある。
それでもまだ迷うなら往け。
怖くない。
ほんの短い浮き世の旅路。。
頭で考えるより、必ずどこかに辿り着く。
そこに人肌と腰のあたりから湧き出る快感さえあれば。
どんな境遇にあろうとも、それだけで毎日は輝いて見える。
それが保証されるなら、人間はモラルですら平気で飛び越える。
人間なんてみな原始的で単純だ。
政治家や路上生活者や大金持ちや、教祖様もビッグスターもカリスマも。
シンプルな欲望と嫉妬心で出来上がっている。
俗論。
けれど真実。
ときに、抗うことはできない。
モラルに生きれば、また違った次元の苦しみが待つ。
哀しいか。
それとも誇らしいか。
ほんの短い浮き世の旅路。
とにかく今は腹が減った。
ギラギラに頭だけは冴え、身体はとことん眠りたがっている。
毎日ここがパラダイス。
まだ旅の途中。






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