鰯、かぶら、麦ご飯と巻き寿司

　小さい頃、節分と言えば鰯にかぶら汁、麦ご飯。そして豆まきをして数え歳より一つ多く大豆を食べる。相場が決まっていた。しかし巻き寿司を恵方に向かってかぶる風習もあるらしい。大阪の海苔組合がPRを始めた１９７０年代後半から流行りだした。
　
　私の両親は河内出身。節分は鰯、かぶら汁、麦ご飯が当たり前。
　鰯とかぶらは魔除け、麦ご飯は一年で一番質素な食事をと言ういわれらしい。
　浪速出の妻の家では鰯は食べたが、かぶら汁と麦ご飯でなく恵方巻きだったと言う。
　麦ご飯に比べて恵方巻きは豪勢なことだ。
　
　最近の形勢は麦ご飯より恵方巻きが優勢のようだ。いつか、「節分には恵方巻き」だけが残って鰯もかぶら汁も麦ご飯も無くなってしまいそうだ。それともまた、漁協や農協が「節分には鰯」、「節分にはかぶら汁と麦ご飯」とキャンペーンをはるのだろうか。河内出身者としては海苔組合に負けない漁協や農協の頑張りに期待しよう。

　で、我が家は鰯にかぶら汁、麦ご飯に恵方巻きと盛りだくさんだ。今日は船上での夕食になるので、妻が鰯、かぶら汁、恵方巻きを昼食に用意してくれた。今、炒り豆を食べながらブログを書いている。「麦ご飯は夕食で」、と妻が言うので、食せなかった。今年の私の節分はやはりやや妻の浪速風か。　それとも「流行りに乗った」と言えばいいのだろうか。どちらにしてもよくできた妻である。

　出発までに少し時間があいたので水呑地蔵日記の休みの始まりを少し伸ばしました。
　では
　

万年後

　「万年後　やっぱり　お前は桜島」
　
　万年と言わず数十年も経てば私は。
　尻目に桜島、必ずや威風堂々とそこにそびえ立っているでしょう。
　九州を訪ねることが多く、見る度にそんな感傷を抱きます。
　たいした山です。
　
　今日３日夕方から鹿児島出張です。
　水呑地蔵日記は少し休みます。