つれづれ日記

不動産鑑定士 佐藤栄一が仕事や生活で感じたことをつづります

地価の大きな動き

2009-03-24 17:59:05 | 不動産評価(専門)
今日、平成21年地価公示が発表された。全国各地の不動産鑑定士が、鑑定評価員として評価業務に携わり、最終的に国土交通省の土地鑑定委員会が価格を判定し公表したものだ。

日経新聞の1面に、1985年から2009年までの公示価格の動きがグラフ化されていた。

1985年のプラザ合意を発端とする金融の過剰流動性を背景として、1986年以降1992年頃まで「バブル」の大きな山があり、その後、2005年頃まで長い谷が続いた。いわゆる「失われた10年」である。2006年以降、不動産ファンドを中心とした投資マネーにより再び「バブル」の山ができつつあったが、サブプライムローンに端を発する昨年秋の「リーマンショック」により一挙に谷に転落した。

日経新聞のグラフは、以上の流れを手に取るように教えていた。また、全国平均と三大都市圏平均を比較すると、三大都市圏平均の方が山は高く、谷は深い。大都市圏の変動の幅がいかに大きいか改めて実感させられた。

前回のブログに述べたように、地方においては、地価は基本的に下がり続けるという基本認識がやはり必要だと思う。「条件の良い時期(金融緩和の時期)」と「条件の良い場所」が重なったときだけ、地価は横ばい程度になることもある、というくらいに考えておいた方がよい。これからは、大都市圏の地価の動きに地方圏の地価の動きが連動しないことも十分に考えられる。

地価は下がり続ける

2009-03-11 17:45:13 | 不動産評価(専門)
所属する(社)福島県不動産鑑定士協会で、去る2/27に不動産市況アナリストの幸田昌則先生をお招きして公開講演会を行った。

シンプルで核心をついた講演だったので、紹介したい。

日本は、これから先、人口が減少していくわけだから、需要と供給の関係から、「地価は下がり続ける」という基本認識を強く持って不動産と接しなければならない。

長いスパンの間には、「金融のいたずら」(景気刺激のための金融緩和等を指す)によって一時的に地価が持ち直すときがあるかもしれないが、それは一過性のもので、トレンドしては地価は下がり続ける。

以上のようなことを先生は述べられた。

実際、2年ほどまえから昨年秋のリーマンショックまでの間、福島県内の主要都市の地価は下落が収まったかのように見えた。しかし、これもよく市場を観察すれば、超低金利が継続した結果としての金余りとそれを背景とした不動産ファンド等の影響によるものだった。

個人も企業も、不動産に関する戦略を練るうえで、「地価は一貫して下がり続ける」という認識を明確に持って対応するか、そのときの一過性の現象に流されてしまうかで、成否が分かれていくと思われる。

3月だ!走り始めるときだ!

2009-03-02 18:58:25 | ランニング
3月になった。1月・2月の2ヶ月はこの時期に公的な仕事が集中することと寒いことを理由にして、体を休養させていた。

3月~12月が私にとってのランニング期間だ。

予定どおり、昨日3月1日(日)、ほぼ2ヶ月ぶりでランニングシューズを履いた。体は思った以上に鈍っていたが、ゆっくりLSDを行った。

いよいよ今年も、自然の中に身を置き、無心になれる時間が戻ってくる。