他の資格者と年に数回勉強会をしている。
先週の勉強会で、弁護士のメンバーから、今年10月に施行の「住宅瑕疵担保履行法」についての解説があった。
これに関連して、一級建築士や宅建主任者等のメンバーから興味深い話が出たので紹介したい。
昔は、家を建てるときに、近くの大工さんに頼むことが多かった。大工の棟梁は、「よし、俺がいい家を建ててやるぜ!」と職人気質の仕事をする。依頼主の棟梁に対する信頼感は厚く、中には、建築中の我が家を見学する際、棟梁と家の神に敬意を表して「合掌」してから敷地内に入る人もいるくらいだった。
このように、敬意を表された棟梁は、当然意気に感じ、悪い仕事をするはずがない。依頼主が、「最初の約束にはないんだけど、ここらへんに棚が一つあればなあ…」などとつぶやけば、翌日には、棟梁がちゃんと棚を作ってくれていたりした。
依頼主と棟梁との間に十分な信頼関係があり、それが我が国の建築文化を形成していた。
では、今はどうだろう?
建築現場に入るなり、目をさらのようにしてアラを探す依頼主がいる。もし、何か見つけたら、値引きの交渉材料にしてやろうとでもいうように。契約どおりになっていなかったら、損害賠償を申し立ててやろうとでもいうように。
そのような依頼主から見れば、棟梁は、契約を忠実に履行しなければならない機械のようなものだ。
アメリカ型の契約文化が主流となり、依頼主と棟梁との信頼関係に基づく建築文化は希薄になりつつある。
このような状況のもとで、棟梁が「いい仕事」をすることは難しい。
この話を聞いたメンバーは、一様に”そうだよな”と納得してしまった。色々なことを考えさせられる勉強会となった。
先週の勉強会で、弁護士のメンバーから、今年10月に施行の「住宅瑕疵担保履行法」についての解説があった。
これに関連して、一級建築士や宅建主任者等のメンバーから興味深い話が出たので紹介したい。
昔は、家を建てるときに、近くの大工さんに頼むことが多かった。大工の棟梁は、「よし、俺がいい家を建ててやるぜ!」と職人気質の仕事をする。依頼主の棟梁に対する信頼感は厚く、中には、建築中の我が家を見学する際、棟梁と家の神に敬意を表して「合掌」してから敷地内に入る人もいるくらいだった。
このように、敬意を表された棟梁は、当然意気に感じ、悪い仕事をするはずがない。依頼主が、「最初の約束にはないんだけど、ここらへんに棚が一つあればなあ…」などとつぶやけば、翌日には、棟梁がちゃんと棚を作ってくれていたりした。
依頼主と棟梁との間に十分な信頼関係があり、それが我が国の建築文化を形成していた。
では、今はどうだろう?
建築現場に入るなり、目をさらのようにしてアラを探す依頼主がいる。もし、何か見つけたら、値引きの交渉材料にしてやろうとでもいうように。契約どおりになっていなかったら、損害賠償を申し立ててやろうとでもいうように。
そのような依頼主から見れば、棟梁は、契約を忠実に履行しなければならない機械のようなものだ。
アメリカ型の契約文化が主流となり、依頼主と棟梁との信頼関係に基づく建築文化は希薄になりつつある。
このような状況のもとで、棟梁が「いい仕事」をすることは難しい。
この話を聞いたメンバーは、一様に”そうだよな”と納得してしまった。色々なことを考えさせられる勉強会となった。