つれづれ日記

不動産鑑定士 佐藤栄一が仕事や生活で感じたことをつづります

玄関のwelcome

2017-01-29 11:05:55 | エッセイ
事務所を貸してくださっている大家さんの奥様が、事務所の玄関に置いてはどうかしらとトールペイントで制作した「welcomeボード」を持ってきてくださいました。

早速、事務所玄関の下駄箱の上に飾ってみました。

こんな感じです。いいです!

継続賃料②

2017-01-23 18:46:43 | 不動産評価(専門)
継続賃料の評価がやっかいな理由は、以下のようなものです。

まず、少なくとも、「直近合意時点」と「価格時点」の2つの時点についての分析が必要になります。
「直近合意時点」は必ず過去であり、「価格時点」も過去の場合がありますので、過去時点の不動産市場の分析が必須になります。

また、「直近合意時点」から「価格時点」に至るまでの、対象不動産に係る必要諸経費等の増減や、経済指標等の推移も押さえておかなければなりません。

更に、「賃料」は元本と果実の「果実」にあたるので、「果実」の検討に当たっては「元本」である「価格」の検討も必要になります。

そして何よりも、継続賃料の評価の依頼がある場合には、当事者間で話し合いがつかず争っている場合がほとんどですから、各当事者の置かれた事情や、各当事者の主張にも目を配る必要があり、どのようなスタンスに立つかを明確にしたうえで評価に臨む必要があります。ここのところは、一般の評価と大きく異なるところです。

このように、一般の評価よりも、ミクロ・マクロ両面で多角的な検討が必要になるわけです。これらを与えられた時間の中でまとめきっていくのはとても大変な作業になります。


継続賃料

2017-01-15 16:43:07 | 不動産評価(専門)
個人情報が絡みますので内容は明かせませんが、今、賃料(継続賃料)の鑑定評価を行っています。

継続賃料は、平成26年の不動産鑑定評価基準の改正で、裁判実務に即してかなり整理されましたが、通常の土地建物の価格の評価と異なり、当事者同志の事情がかなり入ってきますので不動産鑑定士にとってやりにくい分野の一つです。

しかし、逆に言うととても奥が深くやりがいのある仕事でもあります。

地価公示等の公的な評価も忙しい時期ですが、やりくりやりくりしながら取り組んでいます

人工知能(AI)は敵か味方か?

2017-01-09 19:40:52 | エッセイ
1月4日の日経新聞のコラムに、人工知能(AI)に不正会計の事例を学習させることで虚偽会計を見抜くことができるようになってきたため、公認会計士の存続が危ぶまれていると紹介されていました。

コラムの内容は少し大げさだと思いましたが、AIの目覚ましい進歩を考えれば部分的にはそのようなこともあるのかもしれません。

高度職業専門家と言われる職域にもAIは入り込む余地があるわけです。

私たち不動産鑑定士の関係でも、類型化が可能なマンションの価格査定などは、ビックデータをAIに預ければ私たちは太刀打ちできないのではないかとも思います。

ではAIは敵でしょうか?

技術革新が人の仕事を奪った例として、産業革命下のイギリスで機械に職を奪われた織物職人たちが機械を壊したラッダイト運動が有名だそうですが、私たちもAIを敵に回すことになるのでしょうか?

よくわかりませんが、私たち不動産鑑定士の仕事において、直観としてはAIを味方につけることができるような気がしています。

マンションのように類型化できる不動産はともかく、土地、特にデータが少ない地方の土地については、必要に応じてAIの力を上手に借りながら私たち不動産鑑定士がより精度の高い査定を目指していく方向になると予測します。