前回の「ジャンヌ・ダルク」のときは
指定席の前に「特設ステージサイド席」という
ステージかぶりつき席みたいのが後から発売されて
今回もそのパターンだろうと一般発売されてからも様子を見ていましたが
いくら経ってもその告知はされず
公演開始後にさすがに諦めてチケットを買いました。
なので前から10列目とさほど前の方の席ではありませんでしたが
通路側が買えたので見通しは悪くなく
後から買ったわりには中々いい席でした。
でも欲をいえばあと4~5列は前に行きたかったです。
舞台やライブに行ったときにいつも思うのは
ここはアップで見たいと思ったときに
デジカメみたいに自動でズームアップするメガネって
できれば便利だなぁと思います。
あらすじ
ヘンリー7世の曾孫で王位継承権を持つジェーン・グレイ(堀北真希)。
厳格なプロテスタントでもあった彼女は、
野心的な父(神保悟志)と虚栄心の強い母(久世星佳)の元を離れ、
ヘンリー8世の未亡人キャサリン(朴王路美)の宮殿にて、貴族としての教育を受けていた。
宮殿では、ジェーンのよき理解者となる家庭教師ロジャー・アスカム(上川隆也)、
同じ年のエドワード6世(浅利陽介)らとの交流を通して、
勉学だけではないさまざまな経験を重ねていく。
しかし、再婚したキャサリンが子供を出産後、
すぐに亡くなったことからジェーンは親元へ戻されてしまう。
その後、権力を握っていたサマセット公(春海四方)が失脚し、
政敵のジョン・ダドリー(田山涼成)が最高権力者となると、
ジェーンは彼の息子ギルフォード(成河)と政略結婚させられ、
拒むことができないまま女王の座へ就くことに。
そして、瞬く間に権力闘争と宗教対立に巻き込まれ、
わずか9日間で王位をはく奪されて・・・。
16歳の彼女が生涯でたった1つ、自分自身の意思で決めたのは、断頭台へ向かうことだった。
西洋史にはとんと疎いので(かといって日本史もよく知りません)
エリザベス女王位しか名前を知らないし、
ジャンヌ・ダルク同様、内容にはあまり期待していませんでしたが
これがいい意味で裏切られました。
歴史とか抜きにして単純に物語が面白かったです。
ダドリーっていう奴が一番の黒幕だったんですけど
それよりもジェーンの父親、ヘンリー・グレイが一番嫌いな人物です。
娘の幸せよりもグレイ家の繁栄しか考えてないんですよね。
母親、フランシーズはヘンリーの言いなりだから仕方ない部分もあるけど
この二人からジェーンが生まれた、っていうのが信じられないです。
もしかしたら父親が違っていたんじゃないかって邪推してみると面白いです。
メアリーははじめはジェーンと仲良しな感じだったのに
政治的なしがらみがあるとはいえ
最後は処刑を決めてしまって裏切りもの、って思いました。
彼女の役を演じたいた田畑智子は
すごく上手く感じました。
エリザベス1世役の江口さんも役柄に合うのかなぁって思ってましたが
さすがの上手さを見せていました。
全てのキャストの演技力が高いので安心して見ていられました。
そのエリザベスに一番共感できました。
後半に、囚われたジェーンと対面して
私はあなた(ジェーン)を羨ましいと思うけど
あなたのようになりたいとは思わない、みたいなことを話すシーンがあって
自分はエリザベスとジェーンは性根の部分ではそんなに違わないように感じましたが
似ているが故に交じり合えないのかと思いました。
ジェーンはメアリーからカトリックに改宗すれば処刑は行わない、と
取引を持ちかけますが、ジェーンはそれを拒絶します。
エリザベスは自分だったら改宗でもなんでもして生き延びる選択をする、
と話しますが、ここが二人をよく現す部分です。
自分もエリザベスと一緒ですぐに改宗のサインをしてしまいます。
神っていうのは人間が都合よく解釈して
それを根拠にして生きるモチベーションにする道具の一つなんだなぁと
つくづく思いました。
己の意思とは無関係に王座に就かされて
時代に翻弄されてしまいますが
自分はジェーンに雅子様を投影させていました。
これは完全な私見で想像でしかありませんが
何か似たところが多いなぁと
あまり細かくは書けませんが感じていました。
で、ここで真打の堀北真希ですが、
過去3回の舞台で間違いなく一番の出来です。
このジェーンっていうキャラクターが
あてがきしたかのように彼女にぴったりの役柄だったのが大きいと思います。
純真さの中にある真の強さ、読書が好きだとか
かなりシンクロする部分が多かったです。
セリフを噛むんじゃないかとかそんな心配を全くさせない
堂々な演じぶりでちょっと感動しました。
パブリックイメージより相当高い演技力で
なぜか最近演技力があると勘違いされている
松嶋奈々子の10倍以上は間違いなくあります。
この歳でこの地位に奢らず
舞台に出演してこれだけの作品を見せてくれて
もはや尊敬に近いものを抱かせます。
やっぱり一番好きな女優さんだなぁ。
スタンディングオベーションになったのもうなずけます。
今週一杯公演は続くのでぜひ観てもらいたいです。
指定席の前に「特設ステージサイド席」という
ステージかぶりつき席みたいのが後から発売されて
今回もそのパターンだろうと一般発売されてからも様子を見ていましたが
いくら経ってもその告知はされず
公演開始後にさすがに諦めてチケットを買いました。
なので前から10列目とさほど前の方の席ではありませんでしたが
通路側が買えたので見通しは悪くなく
後から買ったわりには中々いい席でした。
でも欲をいえばあと4~5列は前に行きたかったです。
舞台やライブに行ったときにいつも思うのは
ここはアップで見たいと思ったときに
デジカメみたいに自動でズームアップするメガネって
できれば便利だなぁと思います。
あらすじ
ヘンリー7世の曾孫で王位継承権を持つジェーン・グレイ(堀北真希)。
厳格なプロテスタントでもあった彼女は、
野心的な父(神保悟志)と虚栄心の強い母(久世星佳)の元を離れ、
ヘンリー8世の未亡人キャサリン(朴王路美)の宮殿にて、貴族としての教育を受けていた。
宮殿では、ジェーンのよき理解者となる家庭教師ロジャー・アスカム(上川隆也)、
同じ年のエドワード6世(浅利陽介)らとの交流を通して、
勉学だけではないさまざまな経験を重ねていく。
しかし、再婚したキャサリンが子供を出産後、
すぐに亡くなったことからジェーンは親元へ戻されてしまう。
その後、権力を握っていたサマセット公(春海四方)が失脚し、
政敵のジョン・ダドリー(田山涼成)が最高権力者となると、
ジェーンは彼の息子ギルフォード(成河)と政略結婚させられ、
拒むことができないまま女王の座へ就くことに。
そして、瞬く間に権力闘争と宗教対立に巻き込まれ、
わずか9日間で王位をはく奪されて・・・。
16歳の彼女が生涯でたった1つ、自分自身の意思で決めたのは、断頭台へ向かうことだった。
西洋史にはとんと疎いので(かといって日本史もよく知りません)
エリザベス女王位しか名前を知らないし、
ジャンヌ・ダルク同様、内容にはあまり期待していませんでしたが
これがいい意味で裏切られました。
歴史とか抜きにして単純に物語が面白かったです。
ダドリーっていう奴が一番の黒幕だったんですけど
それよりもジェーンの父親、ヘンリー・グレイが一番嫌いな人物です。
娘の幸せよりもグレイ家の繁栄しか考えてないんですよね。
母親、フランシーズはヘンリーの言いなりだから仕方ない部分もあるけど
この二人からジェーンが生まれた、っていうのが信じられないです。
もしかしたら父親が違っていたんじゃないかって邪推してみると面白いです。
メアリーははじめはジェーンと仲良しな感じだったのに
政治的なしがらみがあるとはいえ
最後は処刑を決めてしまって裏切りもの、って思いました。
彼女の役を演じたいた田畑智子は
すごく上手く感じました。
エリザベス1世役の江口さんも役柄に合うのかなぁって思ってましたが
さすがの上手さを見せていました。
全てのキャストの演技力が高いので安心して見ていられました。
そのエリザベスに一番共感できました。
後半に、囚われたジェーンと対面して
私はあなた(ジェーン)を羨ましいと思うけど
あなたのようになりたいとは思わない、みたいなことを話すシーンがあって
自分はエリザベスとジェーンは性根の部分ではそんなに違わないように感じましたが
似ているが故に交じり合えないのかと思いました。
ジェーンはメアリーからカトリックに改宗すれば処刑は行わない、と
取引を持ちかけますが、ジェーンはそれを拒絶します。
エリザベスは自分だったら改宗でもなんでもして生き延びる選択をする、
と話しますが、ここが二人をよく現す部分です。
自分もエリザベスと一緒ですぐに改宗のサインをしてしまいます。
神っていうのは人間が都合よく解釈して
それを根拠にして生きるモチベーションにする道具の一つなんだなぁと
つくづく思いました。
己の意思とは無関係に王座に就かされて
時代に翻弄されてしまいますが
自分はジェーンに雅子様を投影させていました。
これは完全な私見で想像でしかありませんが
何か似たところが多いなぁと
あまり細かくは書けませんが感じていました。
で、ここで真打の堀北真希ですが、
過去3回の舞台で間違いなく一番の出来です。
このジェーンっていうキャラクターが
あてがきしたかのように彼女にぴったりの役柄だったのが大きいと思います。
純真さの中にある真の強さ、読書が好きだとか
かなりシンクロする部分が多かったです。
セリフを噛むんじゃないかとかそんな心配を全くさせない
堂々な演じぶりでちょっと感動しました。
パブリックイメージより相当高い演技力で
なぜか最近演技力があると勘違いされている
松嶋奈々子の10倍以上は間違いなくあります。
この歳でこの地位に奢らず
舞台に出演してこれだけの作品を見せてくれて
もはや尊敬に近いものを抱かせます。
やっぱり一番好きな女優さんだなぁ。
スタンディングオベーションになったのもうなずけます。
今週一杯公演は続くのでぜひ観てもらいたいです。