これが私の生きる道

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桐野夏生「I'm sorry,mama.」を読んで

2005年02月03日 22時29分16秒 | 読書
この小説は「グロテスク」「残虐記」に続き
「怖い女」シリーズの締めくくりの作品です。(作者がこんな風に言ってた)
 この主人公のアイ子っていうのが次々と悪さをしていくさまを
彼女の主観で書かれているのですが
それがあまりにも浅はかなので、この小説自体も薄っぺらく感じてしまいました。
普通小説の登場人物の主観で話が進んでいくときは
その人物を好き嫌いは別にして、心の葛藤とか思いなんかを読んでいくのが楽しいのですが
アイ子は底が浅すぎて面白くありません。
 でも考えてみたら凶悪犯罪者の人って、このアイ子みたいにあまり深く考えないのかもしれません。
第一、色々考えていたら殺人なんかできそうもありませんし
本能に近い部分で行動しているかと思うと、逆にリアルなお話だなと感じられます。
自分の事を例にとっても、小説の中の人みたく理路整然とものを考えているかっていったら
そうでもないし、案外適当に行動しているもんです。
 12章から構成されていますが、最後の10~12章が個人的には好きでした。
ページ数268ページと少ないし、難しい表現もないので初心者には最適ですが
中身はハードなので刺激に弱い人はおすすめできません。


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4 コメント

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はじめまして♪ (スナフキン)
2005-02-20 16:51:22
桐野夏生さんの本の感想だったので・・・

お邪魔します。まだ、読んでません。読もうかな?って、思っていたところです。

昨年「グロテスク」を読んでから、桐野作品に嵌ってます。「OUT」とか上手いんですよね。



 ところで、演劇も趣味なんですか?

「王様の耳はロバの耳」って、私も「学校招待」で

昔むかしに、観ました。以来「四季」大好きです。



今はちょっと、「宝塚」寄りですが・・。

今年は、「オペラ座」映画でまたまた、四季オペラへの熱が上がりそうです。



長々と失礼しました。再見!
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コメントありがとうございます! (typhoon-no15)
2005-02-20 22:13:51
スナフキンさんのブログ見せていただきました。

舞台のレポとか文章が上手いですね。

自分は思ったことを箇条書きにしか書けないので

困っています。

それにしてもグロテスクと宝塚って真逆のような気が・・・

「Im sorry~」も読んでみてください、桐野さんのどす黒さ満載ですので・・・

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はじめ ()
2005-02-25 22:39:34
私は桐野夏生さんの本を初めて読んだんですが、いい感じでしたwなんていうか女の気持ちを上手に表現しているというか・・・。とにかく、アイ子が凄いキャラですね自分が殺した人を忘れちゃうなんて普通じゃないですよね。もし、桐野さんの本でオススメがあったら教えてもらえると嬉しいです
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はじめまして! (typhoon-no15)
2005-02-25 23:55:21
「グロテスク」ももちろんオススメなんですけど

みささんの年代だと「リアルワールド」がオススメです。

ページ数も多くないし、同年代の高校生の話なので

より感情移入できるかと思います。

桐野さんは外れが少ないので他の作品も(「玉蘭」以外)

楽しめると思います。

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