以前、「水素燃料による脱炭素の不思議」という題で書いた。
詳しくは、下記にある。
https://blog.goo.ne.jp/ugotn/e/c4fd9b5ec38af8121569715150c4df1f
ところで、燃料電池の開発はどうなっているのだろう。燃料電池の「燃料」は今のところ水素である。この水素をどのように作り出すかが脱炭素では重要だと意見を述べたが、燃料電池そのものには触れていない。そこで、この燃料電池について考えてみようと思う。
専門的にはいろいろあるとは思うが、素人で考えると、
水に電気を加えると、水素と酸素に電気分解される。この水素に酸素を加えると、水になり、この際電子が発生する。この電子を集めて電気として活用するのが燃料電池の仕組みである。難しい言葉で言うと「酸化還元反応」で、昔学校の理科の授業で習ったことである。そんなに難しいことではない。専門家の人は難しいことをいろいろ言うが、原理は単純なものであり、我々素人はそこから出発しなければならない。
よく考えると、水素を作り出すために電気がいる。
燃料電池はこの時加えられた電気を蓄えるだけである。そして利用する時にこの電気を放出する。燃料電池が電気を生み出すわけではない。それでは、この時の電気をどうやって作るのかが問題である。これに化石燃料を使うのであればエネルギー問題が根本から解決していることにならない。ただし、エネルギー効率を改良することには役立つだろう。途中段階の無駄が省けるのである。
本当に脱炭素にするためには、自然エネルギーを利用した発電が必要である。
まぁ、化石燃料も自然エネルギーと言えば自然エネルギーだが、地球深く閉じ込められていたものを人間が掘り起こして燃やしているのだから、自然破壊であることに間違いはない。そのために、人間が困ってしまって、脱炭素社会を目指さざるを得なくなっているのが現状であろう。自業自得と言えばその通りであるが、何らかの解決策を考え出さなければならない。そのために、何をしなければならないか?
一歩先を目指さなければならない。
現状の問題点を打開して、現状での発展・拡大を目指してもあまり意味がない。果たして一歩先に何があるか?化石燃料由来の在来の電気を使わないで水素を発生させる技術を開発することである。水力発電、太陽光発電、風力発電、地熱発電、原子力発電、洋上発電、宇宙発電etcといろいろあるが、いずれも化石燃料を使わない発電方法であり、脱炭素には有効である。しかし、いずれも電気を生産しているだけである。何とか水素そのものを生産できないのだろうか?
電気は放っていると自然消滅する。
そういう意味で、この電気を蓄積できる燃料電池の開発は有効ではあるが、その一歩先の、水素そのものを生産できる技術の開発に目を向けられないだろうか?例えば、光触媒を使った太陽光での水素生産や、ヨウ素とイオウを熱を加えて化学反応させた水素生産などである。太陽光は無限だし、日本は地熱は豊富にある。果たして、これらの技術開発に日本が注力しているのか疑問である。もっと一歩先を目指した政策が必要だと思うし、将来技術と現時点であきらめないでその方面にもっと予算配分しても良いと思う。
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