宇ゐの里山徒然記

町屋暮らしの後、2013年10月北山杉の里、右京区京北町に移り住みました。
周辺の紹介と暮らしの事など綴ります。

成人式の装い

2006年01月09日 | きもの・着付け
京都の成人式は平安神宮近くの『みやこメッセ』というところで行われる。

かつて近所に住んでいたこともあり、今日は快晴だったのでカメラを持って平安神宮へ。
付近の道には成人式のお決まりファッションである振袖に
白いふわふわのショール姿の女の子達が大勢歩いている。
慣れていないせいかトコトコと身体を揺らせながらの歩き姿。

個性的な着物を着ている人いないかなぁと探したがなかなかいない。
振袖そのものは同じ物はないのだが、あの白いショールのせいか
不思議とみんな同じ格好をしているように見えてしまう。
しかもヘアースタイルがどれもみな同じ・・・・(に見える)

ようやくふわふわショールでない女性を見つけて写真を撮らせていただいた。


彼女はヘアースタイルもおとなしく、黒っぽい髪を高い位置でまとめたシンプルさがかえって清楚なイメージ。
ショールも薄手の少し透けるグレーの大判ストール。
このストールが風にふわりと柔らかく纏う。 


そして平安神宮前にある公園でおにぎりをぱくついている二人組みを見かける。
振袖とおにぎりかぁ・・・ (是非は明言しない・・・)


写真を撮らせてもらったお礼をいいつつ『しんどくない?』と尋ねたら
『けっこうしんどいですねぇ』と。
そりゃおにぎり食べすぎとちゃうんか・・・と思いながら
『どのへんが苦しいの?』と聞くとみぞおちの辺を指す。
ことわってから着付けを触らせてもらうと確かにみぞおちの辺りで
きつくヒモが結んであり 私の指も挟めないくらいである。

実際に着付けをする人は後で着崩れをされるのをきらい
かなりの力でヒモを締めると言う。
しかし、女性がきちんと着物を着る初めての機会が振袖だったりする事は多い。
その初めての体験が苦痛を伴うとなると
やはり後々の“着物を着る”という行為にブレーキがかかるのは必至だ。
とはいえ着崩れさせずに楽に着せるということは普段着ている人にしか出来ないかもしれない。

このお二人にはちょっとだけ手を加えて楽にさせてあげた。
そしてまたしんどくなった時のアドバイスを少し。

お昼近く、成人式の午後の部の人が大勢みやこメッセに集まっていたので
さらに着物姿の“おっ!”と思う人をさがす。

すると・・・・・



アンティーク風の小紋なのだがかなり目立つ。



聞くと着物はアンティークではなく、『ツモリチサト』ブランドの着物だそうだ。
帯と半襟は古い物らしい。
ショールは黒の洋服用のものかな。。
自分のイメージをしっかり持っている女性のようなので
こういう着方は私は好きだ。

それからいろいろ見ていて気がついたこと・・・
ながーい爪にクリスタルきらきらさせながら超古典の着物を着ている。。。
爪が悪いのではないが、ちゃんと着物のイメージに合わせて欲しいものである。
その他いろいろ“うーーーん・・・”という場面も多くあった。
本人が精一杯の装いと思えば致し方ないのかもしれない。
しかし、大人の女性としてこれから羽ばたいていくのに
やはり適切なバランス感覚は身に着けて欲しいものだと思う。
また、それらを(せめて着物姿に関して)伝えていくのが私たちの役目ではないかと思う。

何を着るかだけではなく、いかに着るかということが大事なのではと
改めて考えさせられた日だった。。。 

コメント (6)
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