“ダンノダイラの謎”筆者に会いに

私は『大和出雲の新発現』という本に惹きつけられた。
野見宿禰はどこにいた？

彼がいた“出雲”はどこなんやろか？
三輪山と三諸山は同一か？それとも違うのか？
いやぁ～　国譲りの謎？は深まるばかり！

私はこの本の筆者に会って直接話を聞きたいと思い、大和出雲に向かった。

昔、大和出雲の里では長谷寺詣り、伊勢参りをする人たちに“出雲人形”を作って売り賑わっていたという。
そんな出雲の里をウロウロ。
やっと筆者と同じ名前が書かれた表札の家を見つけ、何度もインターホンのブザーを鳴らすが、家の中から反応は無く。
留守かも？？？
確か筆者は９０歳位のご高齢・・・
そんなに遠くに出歩くとは？？？

とりあえず近くの野見宿禰に関係があるという“十二柱神社”へ行ってみることにした。
なんとなくその神社に行けば筆者に会えるような気がしたからやった。

＠出雲人形
今より約二千年前第十一代垂仁天皇の御代三十二年七月に皇后葉酢媛命が薨去なされました。
その御葬儀に先だって殉死の遺風を改めようとされた天皇は、当麻厥足との相撲で出雲の国より大和に召しだされていた野見宿禰の「土に人馬や種種の形を造りこれに変えられては」との意見をお取り上げになりました。野見宿禰は出雲の国より土部百人を呼び寄せ土師連として今の桜井市出雲に住み土偶製作に当たったと伝えられています。 又このようにして造られたものが後の埴輪と言われているものであります。 その後出雲には土偶を造り販売する家が沢山あり長谷詣りの土産物として非常に喜ばれて来ましたが明治の末期より交通機関の発達するにつれ、当地を訪れる人も少なくなり、製作も杜絶の状態で今日に至りました。 この度窯元であった当家では昔そのままの技術を活かし、これが再興を図ることになりました。
素朴であり野趣味に富み、そして昔を偲ばせる数数の人形は、その源が遠く大和時代の埴輪に始まり連綿として伝わっていることを思えば誠に誇高い郷土民芸品と考えられます。