大和浪漫

私、瓜亀仙人が奈良・大和路の社寺や自然、生活の様子などをお伝えしたいと思います。

五色椿と空木

2009年02月20日 | 奈良市
白毫寺の受付で拝観料を払おうとしたら、お寺の方から
「本日、閻魔堂内でTVの収録をしている関係で、閻魔さんのいる宝蔵の拝観をして頂くことが出来ないのですが、それでよろしいでしょうか?」と問われた。
私は、せっかく下に車を停め、長~い坂道を登って来たので、400円を払って入山することにした。(本心は、拝観料を半額にしてくれたらいいのになぁ~って思ってた。)
まず境内を横切り、天然記念物の「五色椿」を見に行った。
暖かい2月だったので、もしかしたら開花しているかも・ ・・と期待したのだが、3月末開花予定の椿は、まだ咲いていなかった。
次に万葉の歌碑を見た。
高円の野辺の秋萩いたづらに 咲きか散るらむ見る人なしに  (巻2-231)
歌碑を見ながら、「今は秋と違うから萩はないし、志貴皇子や高円山のことも詳しく知らんしなぁ~」と思った。
その後、白毫椿の横を通って石仏の並ぶ小径を歩いた。
最近、石仏を見るのが楽しい。
写真を撮ろうにも、今にも雨が落ちてきそうな曇天で、しかも木立の中で薄暗い。
そんなとき、石仏の向こうの木立の中からガサゴソという音が聞こえた。
何か動物が動いている音だ。
元日本野鳥の会会員の血が・・・しかし、確認することが出来なかった。
宝蔵に到着したが、まだTVの撮影中、閻魔さんを拝観出来 そうにない。
奈良盆地を一望出来るところに立つが、生憎もの凄い曇天。
殆ど展望がきかない。写真を撮るが、ほとんど写っていないだろう。
そんな時、1匹のリスが境内を横切ろうとした。
私は、カメラにリス収めるのに夢中になった。
境内で見た「ウツギ」の木。
「ウツギ」という植物は知っていたが、漢字で「空木」と書くとは知らなかった。
この木に咲く花が「卯の花」、
「卯の花の匂う垣根に ホトトギス早も来鳴きて 忍音もらす 夏は来ぬ」の「卯の花」だ。
夏はまだまだ先のこと。
今にも雨が落ちてきそうな曇天の空を見上げ、「空」と「ウツギ」の幹に開いた穴を見比べた。
誰もいない2月の花のない「花の寺」の境内、ホンマニ静かやった。
もう少し居たかったけど小雨が落ちてきたので、慌てて車に戻ることにした。
「写真;天然記念物の五色椿」


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