不整脈のトラウマに打ち勝って明るく前向きに生きる男の顛末記

明るく前向きに生きることで
不整脈とQOLをコントロールした男の生きざまを描く

パニック障害を克服する方法

2024-07-22 05:55:12 | 心と体


ここは病気ブログだけあって様々な病気をお持ちの方が様々な情報を発信している。
その中でパニック障害について書かれたものも少なくない。
それぞれが自身の経験に基づいた対処法などを挙げているが、
果たしてそこに正解はあるのか?。
不整脈の発作の恐怖からパニック障害に陥いり、それを克服した男が一刀両断する。

 ※注意事項
   正解は一つではない
   自分に合う合わないは必ず出る
   重要な事は「知識を得る」「情報を得る」というのは「選択肢を増やす」と考えることである


まず、パニック障害を克服する方法があるのか?。
あるにはある。

 ①まずは自身(自信)を知ること。

そして

 ②徹底的にパニックになることを避ける。

これしかない。


①については、パニック(私の場合は予期不安が真因である)になるのはどんな時か?
逆にならないときはなぜならないのかを徹底的に解明する(=知る)ことである。
もし、自分がいかなる状況下であろうともパニック症をおこすのであれば、
とっくの間に発狂死しているであろう。
だが、私はまだ発狂死していない。
つまりパニックになるツボがあり、
しかもそのツボはそこら中にあって、
さらにそれはいつでもどこでも発動するわけではないということだ。
かろうじて日常生活は送れておまんまも食っていけている。
これはツボを知れば発作の発動は防げるという一つの光明である。

私の場合、異様に集中力が上がり(いわゆるゾーンに入るということ)、
あらゆる音が数倍に増幅されるという症状が出た。
ウルトラマンは1km先に落ちた針の音でさえ聞き分けられるらしいが、
私もそこまでではないが、テレビの目の前に居た家族が満足に聞こえない音量でも、
5m離れている私がはっきり聞こえるほど聴覚が過敏になった。
ここで問題になるのは聴覚が過敏になったことではない。
自分にとって都合の悪い音がえらいボリュームで聞こえてきて、
その音を起因として起きるイベント=何かが起こる・起きたと想像し予期不安が起きるからである。
例を挙げれば電話(悪い知らせ)、緊急車両(事件事故)などが挙げられる。
だが、会社で、あるいはクルマの運転中、または出かけている最中にゾーンに入ることはない。
それは色々な音が溢れており、特定の音だけを拾うような集中のしようがないからだ。
(恐らく、こういう状況下でもゾーンに入ってしまう人はとっくの間に死んでいるだろう)

また、映画やアニメやドラマなどの緊迫する場面になるとかなりの確率で発症したが、
これはまさしく予期不安の典型例である。

そして、次に挙げるこれが最も性質が悪いきっかけになるのであるが、
いわゆるおいそれとは、あるいは絶対に逃げられない状況に追い込まれると100%発症する。
典型的なのは部分麻酔で意識がはっきりしている手術。
CTやMRIのように検査が終わるまで自由に動けない逃げられない状況下。
それよりは軽いが、「試験」「重要な発表会の当事者」「高速のトンネル走行」
などが挙げられる。

とまあ色々生活をしていくうちに発症(もしくはその前段)するパターンが見えてくるハズだ。

そこで②である。
ここでは自分は発症しないという成功体験を積み上げ100%信頼できる状態にすることを言う。
発症する可能性のあるものは徹底的に避け、
とにかく発症しないことに慣れ、
あれっ? 自分ってパニック症持ちなんだっけ?
というレベルになるまで持っていくことだ。(即ち忘れるという事ですな)
注意すべきは発作に慣れるという事は絶対にないので、そこは勘違いしないように。


日常生活において、発作のきっかけになるすべてのことを完璧に避けることは不可能だ。
だが、同じ状況に陥っても発作が起きる確率が下がれば予期不安は自然に薄れていく。
発症は避けられる、抑えられるという自信が持てれば不思議と発作を恐れることなく、
過去に発作が起きたような状況下に身を置いても平気の平左になる。

ちなみに私の場合、予期不安の予の字も感じなくなるまで10年の歳月を要した。
発作が出なくなるまで数年、予期不安ですら感じなくなるまで数年。

それほど、この心の病は重く性質が悪い。
ちなみにパニック症とおさらばするより不整脈とおさらばする方が後だった。
不整脈もそうだが、知って極度に恐れる必要がなくなれば意外に平気で付き合っていける。

人は心で生きている。
病は気から。

これをしっかり理解することがパニック障害を克服するための、
ただ一つの道である。