最近,「ちぢみほうれんそう」と同じく冬野菜の定番として脚光をあびているのが「ちぢみ雪菜」。仙台伝統野菜とされている「仙台雪菜」とは別のもので,肉厚で濃緑色のちぢれた葉が特徴の寒さに強い典型的な冬野菜です。霜や寒さに当たると甘みが増し,一層おいしくなります。β―カロチン,鉄,骨を強くする作用のあるカルシウムが多く,特にカルシウム,鉄は加熱にも強 く,冬の温かな料理に最適です。
「ちぢみ雪菜のゆず味噌和え」
~寒じめ野菜の甘味がいきています~
<材料> 2~3人分
ちぢみ雪菜 1袋、 人参 5cm、 しめじ 1/2パック、 油揚げ 1/2枚、
(調味料) ゆずみそ 大さじ2~3、酒 大さじ1、みりん 小さじ2
<作り方>
① 人参とちぢみ雪菜は洗って、4,5cmの長さに切り(茎の部分は縦割にする)熱湯で柔らかくなるまで茹でる。人参の方が硬いので2分ほど先にお湯に入れ、茹でる。
② しめじは小房に分け、さっと茹でる。油揚げは、フライパンで表面をさっと焼き、4,5cm長さに切る。
③鍋に酒、みりん、ゆずみそを入れ、火をつけみそがなめらかになるまで混ぜ合わせる。①②の具材を調味料に加え和える。
<コツ・ポイント>
雪菜は、鮮やかなグリーンが残るよう茹で過ぎないように。きのこや油揚げなどを加えると食感も楽しめます。
<レシピの生い立ち>
宮城県産のちぢみ雪菜は雪の降る12~2月頃が旬、寒さに耐えて甘味が増します。中国野菜のターサイが原種と言われ、仙台で栽培されているうちに今の形になったと言われているそうです。雪菜はカロテンやビタミンCが豊富、風邪の予防や肌荒れなどに効果があるので、たっぷり食べたいですね。
(レシピ作成:佐藤順子)
仙台曲がりねぎは,名前のとおり伊達政宗の兜を想像させるような曲線をもつネギの形が特徴。もともとは,「余目ねぎ」という在来種のねぎを,「やとい」という方 法で斜めに植え直し曲がったねぎを栽培していたものが,仙台伝統野菜「仙台曲がりねぎ」とされていますが生産量はほんとにごく少量。現在,一般に流通している「仙台曲がりねぎ」は,そのほかの品種が使用されていますが,その柔らかさや甘さは,伝統種にひけをとらないくらいで,出荷先の一つ北海道では大人気となっています。
「仙台曲がりねぎ」の簡単和え物
~農家直伝のおいしい食べ方おしえます~
<材料> 4人分
曲がりねぎ 3本
ドレッシング 大さじ3~4(適宜)
<作り方>
①ネギは食べやすい3~4cm長さに切ります。
②ざるにネギを並べて,ヤカン一つ分くらいの熱湯を上からゆっくりと回しかけます。
③2~3分そのままにして,余熱を回したら,お好みのドレッシングで和えて盛りつけます。
<コツ・ポイント>
白い部分の太いところは多めにお湯を掛けるといいでしょう。
お酒を飲む方には,酢みそ和えが酒の肴にぴったりです。
<レシピの生い立ち>
仙台曲がりねぎの農家の方から食べ方を教わりました。
茹でるよりも,ネギの香りとしゃきしゃきとした食感が残るので,おすすめだそうです。
やってみたらまさにその通り。ちょっと鼻に抜ける香りもまた旬の味わいです。
(レシピ作成:関口道)