切られお富!

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フィルムの独アグフア破産

2005-05-29 07:31:00 | アメリカの夜(映画日記)
時代の流れとはいえ、小津安二郎のカラー作品などで知られるフィルムメイカー・アグファが破産した。

小津安二郎は自身初のカラー映画『彼岸花』を撮るにあたって、好きな色・赤の発色が落ち着いた調子で出るアグファを、カメラマン厚田雄春の推薦で選んだ。よほど気に入っていたのだろう、大映で撮った『浮草』や東宝(宝塚映画)で撮った『小早川家の秋』でもアグファを使っている。また、市川崑の『おとうと』や『鍵』もアグファでしたね。(この二本は"銀残し”だけど。)

因みに、黒澤明のカラー作品(『どですかでん』以降)はすべてコダック。

現在では、会社間で発色の違いはそれほどないらしいが、実際のところどうなんですかね?


蛇足ながら、日本のカラー映画の歴史は以下の通り:

1951(昭和26年) 日本初のカラー映画『カルメン故郷に帰る』(松竹、監督=木下恵介、フジカラー)公開
1953(昭和28年) イーストマン・カラーによる第1号作品『地獄門』(大映)公開
             東宝初のカラー映画『花の中の娘たち』(フジカラー)公開
             東映初のカラー映画『日輪』(コニカラー)公開
1955(昭和30年) 日活、初のカラー映画『緑はるかに』(コニカラー)公開

このなかでわたしが観たことがあるのは、『カルメン故郷に帰る』、『地獄門』、『緑はるかに』の三本。『緑はるかに』は浅丘ルリ子のデビュー作なんですよね。

フィルムの独アグフア破産 デジカメに押され不振に (共同通信) - goo ニュース

過ぎちゃったけど小津安二郎の命日(12月12日)だっけ。

彼岸花

松竹

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