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バカバカしすぎ!「もてる呪文」報道。

2006-01-28 14:23:46 | TVピープル
話自体もくだらないんだけど、「もてる呪文を教えてくれ」みたいなことを言ってるバカ・ブロガーたちにも腹が立ったんで敢えてコメント。この凄い顔のオッサンの手口は典型的な宗教団体や自己啓発セミナーの手口なんで、その場の思いつきで言ったに違いない「もてる呪文」なんて話でこの事件を語るのはまったくの的外れ。バカもバカ、大バカですよ!

「呪文唱えると居着いた」謎の集団生活、男性が認める (読売新聞) - goo ニュース

じつはお金がなくてふらふらしていた学生時代、宗教や自己啓発セミナーの勧誘には散々誘われたし、お茶だけおごらせといてヤバそうになったら逃げちゃったりした経験も何度もあるんだけど(それはそれである意味犯罪なんじゃあ、というなかれ!)、自己評価の低い子や自信を失ってるような子を狙うっていうのは、この手のいかがわしい勧誘の常套手段。暗い部屋に連れてってビデオを見せたり、脅かしたりするってのもどっかの宗教団体がいまだによくやっている。

だいたい「就職説明会で勧誘」なんてのが、あのオッサンの確信犯的な行動を裏付けてるし、

>「私は自衛隊幹部。周りにはスパイがいる。ここにいれば助けられる」などと集団生活に加わるよう勧誘。怖くなった女性が帰ろうとすると、「ここを出ていけば、殺されたり、事故にあったり、病気になったりする」などと脅した疑い。(読売新聞の記事より)

なんてレベルの低い脅し文句が有効なのは、はじめっから社会性の低い子狙いだからに決まってる。それと、友人や家族との関係を絶たせて正常な判断能力を失わせるために共同生活をさせるというのも、この手の連中やヒモがよくやるパターンでしょ。

ただし、騙されてる子たちの中には、「自分の存在を認めてもらった」とか「自分に自信を持たせてくれた」なんていってる子もいるかもしれない。実際、自己啓発セミナーの「最終試験」と称して勧誘をさせられてる子は、いまだって都内某所にいっぱいいる。

本音を言えば、わたしはこの事件で共同生活をしているという女性たちに同情はしない。はっきりいって、わたしは騙されなかったし、騙されるのも随分バカ。でも、こんなバカ事件の記事の、オッサンの「口からでまかせ」に乗せられて、「ほれる呪文が知りたい」なんて言ってる連中はほんと救いようがないなあと思う。そして、そんな無理解が、季節はずれのリクルート・ルックでさまよってる子たちを孤独にし、くだらないジジイの毒牙へと追いたてているかと思うと、ちょっとだけ胸が詰まる。

だから、「もてる呪文」を知りたい連中は、T田馬場でもI袋でもどこでも行って、虚心坦懐に街を見つめてみたらいいと思う。そして、なんならヤバそうなところに自分のカラダで飛び込んでみればっていいたい。そうすれば、「もてる呪文」より不思議な人間のナゾにちょっとは近づけるかもしれないんだから。

<参考>今回の記事には直接は関係ないけど、自分の子供の頃を考えると、見ていたのに見えていなかったクラスメートのことなんかが思い出される一冊。
カルトの子―心を盗まれた家族

文藝春秋

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