切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

本日、歌舞伎座 夜の部を観てきました。

2015-11-07 23:59:59 | 私の写メ日記(観劇版)
海老蔵長男の初お目見得に始まり、最後は河内山。しかし、仙石屋敷~勧進帳~河内山という並びは、見物にとって高カロリーでしたね~。ということで、簡単な感想のみ。

ロビーに当然のことながら海老蔵夫人がいたりして、華やかな歌舞伎座でしたが、初お目見得の舞台は、藤十郎、梅玉、染五郎、松緑の踊りが豪華で予想外に楽しめました。それに、仁左衛門と菊五郎が付き合って、御曹司登場。おとなしそうな子だなあ~とは思いましたが、観客は大喜びでした。特に扇子を気にするところなんか。

舞台に話を戻すと、元禄忠臣蔵の仙石屋敷は男しか出てこない舞台ながら、わたしは割と好きなんですよね。さよなら歌舞伎座公演のとき同様、仁左衛門&梅玉コンビでしたが、今回は仁左衛門の孫の千之助が大石主税で出演。御浜御殿とはまた一味違う男同士の掛け合いの舞台で、観ている方も力が入りました。もう一回くらい観てもよいかな。

次が幸四郎、染五郎、松緑の勧進帳。ここ何回かの幸四郎の弁慶は、團十郎が新橋演舞場で演じた最後の勧進帳弁慶同様、だいぶ草臥れてきた。ポイントポイントの大音声は立派なのに、全体的にはセンチメンタルな老優の舞台という趣き。高麗屋といえば、もうちょっと背筋のピンとした弁慶だったと思うんだけどなあ~。染五郎の富樫は、わたしが観た中では一番のびやかな出来で、ちょいちょい声の裏返りそうな箇所もありながら、随分さわやかな富樫になった。今までだったら、力みかえってましたからね。そういう意味では、弁慶より富樫を楽しめたのが意外でした。松緑の義経は、だいぶそそり顔になったとはいえ、柄からしてニンじゃない。花道の「いかに弁慶~」ももうひとつすぅっとしなかったし。でも、打ち打擲の後の「いかに弁慶~」はだいぶ伸びる手同様すぅっとしてました。

最後は、お待ちかね、河内山。歌舞伎美人のインタビューで仁左衛門から教わると海老蔵が語っていたこともあり、小気味のいい河内山を想像したのですが、黙阿弥物っぽくない間延び感というか、ぼやっとした時の海老蔵調で、わたしはちょっと期待を裏切られました。なにしろ、十一代目團十郎の舞台のCDも出てますからね~。十一代目團十郎のニヒル感が出てくると期待したのに、玄関先から花道七三でようやくか・・・って感じでしたから。店先が省略されて、いきなり白書院というのも、この人にとって良くなかったのかもしれない。

というようなわけで、重い演目続きながら、満腹まではいかなかったかな~。でも、腹は膨れたというか・・・。

また、詳しい感想を書きます。

与話情浮名横櫛 源氏店
クリエーター情報なし
キングレコード
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 作家佐木隆三の訃報に寄せて | トップ | 本日、国立劇場におりました。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

私の写メ日記(観劇版)」カテゴリの最新記事