ちょっタイミングがずれたんですが、一時はメディアにもよく登場した人だし、「復讐するは我にあり」ばかりで語られては故人もさぞや不本意だろうということで、わたしなりに思い出したことを。彼の出世作である短編「ジャンケンポン協定」をご存じでしょうか。あの松本清張が激賞した作品で、会社と労働組合の関係を描いた、今もって珍しい題材の小説です。非正規雇用40%時代にこそ再読されるべきは!
松本清張の対談集『発想の原点』の五木寛之との箇所で激賞されているので、清張ファンも対談ともども読むべしというところですが、「復讐するは我にあり」やテレビでの裁判傍聴レポートとは違う、乾いたユーモアが印象的ですね。
あと、個人的には『小説大逆事件』が勉強になりました。
でも、この人というと、原作の映画化権をめぐってトラブルが続いた件も触れざるを得ないでしょう。『復讐するは我にあり』といい、『海燕ジョーの奇跡』のケースといい。
ただ、当時も、ことによっては今現在も、映画化権の窓口が出版社なのか作者本人なのか、分かりにくいことは確かで、本来的には著作者の権利とはいえ、宣伝効果も含めて出版社が絡みたいという構造もあるし、映画業界サイドも手付を打つまでに時間がかかったりするでしょう。
ということで、これらの件につき、『黒澤明VSハリウッド』みたいな自己ルポルタージュを書き残してほしかったなあ~などと思います。
そんなわけで、ご冥福をお祈りいたします。
松本清張の対談集『発想の原点』の五木寛之との箇所で激賞されているので、清張ファンも対談ともども読むべしというところですが、「復讐するは我にあり」やテレビでの裁判傍聴レポートとは違う、乾いたユーモアが印象的ですね。
あと、個人的には『小説大逆事件』が勉強になりました。
でも、この人というと、原作の映画化権をめぐってトラブルが続いた件も触れざるを得ないでしょう。『復讐するは我にあり』といい、『海燕ジョーの奇跡』のケースといい。
ただ、当時も、ことによっては今現在も、映画化権の窓口が出版社なのか作者本人なのか、分かりにくいことは確かで、本来的には著作者の権利とはいえ、宣伝効果も含めて出版社が絡みたいという構造もあるし、映画業界サイドも手付を打つまでに時間がかかったりするでしょう。
ということで、これらの件につき、『黒澤明VSハリウッド』みたいな自己ルポルタージュを書き残してほしかったなあ~などと思います。
そんなわけで、ご冥福をお祈りいたします。
供述調書―佐木隆三作品集 (講談社文芸文庫) | |
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対談集 発想の原点 (双葉文庫) | |
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黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて (文春文庫) | |
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