「阪神球団上場」問題と歌舞伎座の株主優待。

近頃話題の「阪神上場」問題なんだけど、この件をめぐって登場するコメンテーター、永沢徹弁護士と佐山展生一橋大教授が例によってウザイんですよね、何言ってるかわからなくて。

ニッポン放送株問題あたりからよく登場するようになったこの二人だけど、結局たんなる片仮名用語解説ばかりだし、話も何だか要領を得なくて、他にコメンテイターっていないのってよく思う。

ところで、今回の「阪神上場」問題に関して、永沢徹弁護士が盛んに歌舞伎座の株主優待の件を引き合いに出して、「一般の方に支えられて歌舞伎座は運営されている」なんてことを言ってるんだけど、このひとたぶん歌舞伎なんて見に行かない人なんじゃないかって思うんですよ、わたしは。

歌舞伎座の株主優待に関しては、下記のページで内容を確認して欲しいんだけど、少なくともわたしのまわりには歌舞伎好きが高じて歌舞伎座の株主になったというひとはいない。

歌舞伎座の株主優待の内容
松竹の株主優待の内容


「おじいさん（おばあさん）が昔から歌舞伎座の株を持っていて、優待券があるからよかったらどう？」って話はたまに、友達の友達くらいから聞くけど、ある程度余剰資金のある人じゃないと、わざわざ歌舞伎を観るために株を買うというのは無理だし、不経済としかわたしには思えない。

実際、ヤフーオークションやチケットショップなんかでもよく見かける株主優待券だけど、こういうものを例にとって、「皆さんご存じないでしょうが、歌舞伎座では～」なんて言ってる永沢弁護士の見識って相当怪しいとわたしは思うんですけどね。

だいたい、バブル崩壊時に多くの企業に送りこまれた銀行出身の経営者にせよ、うわべの数字のことだけで業界裏事情がまったくわからないような会社の株をもってる人たちにせよ（もっとも、財務諸表もわからないのに株をやって、証券会社に食い物にされてる人達ってのもいるな。）、この手の人達の言っていることにリアリティがあるのかっていうのは疑わしいとわたしは思っているんですよね。

もちろん、仮に阪神が上場する場合、一般の人にも購入しやすい売買単位にするんだろうけど、少数株主にまで優待をばら撒いちゃったら球団経営なんか成り立たないから、コアの阪神ファンが望む優待は一部のお金持ちのみってことになるんじゃないのって気がしますよ。吉本の高額納税者たちとか…。

今回のファンドマネジャー村上氏の提言にしても、別に球団経営する気のない人の発言ですから、たんなる上場益目当ての提言としかわたしには思えないんですけどね…。

阪神球団株上場はファン投票で…村上氏「意見聞いてみたい」 (サンケイスポーツ) - goo ニュース