切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

にわかに、鈴木しづ子ブーム?

2009-10-25 23:59:59 | 超読書日記
ここのところ、幻の俳人・鈴木しづ子関連の出版が続いてますね~。しかも、復刊された句集には椎名林檎嬢の推薦が!う~ん、やっぱり、林檎ちゃんはわたしと一緒で趣味がいいなあ~(笑)。

・いま、鈴木しづ子というひとに興味あり!(以前書いた記事)

今年の一月に「いま、鈴木しづ子というひとに興味あり!」という記事を書いたときは、図書館で彼女関連の本を探すのにも苦労したんだけど、いまや、彼女の写真が表紙になっている『鈴木しづ子 (KAWADE道の手帖) 』や、表紙の夏みかんの装丁が可愛い句集『夏みかん酢つぱしいまさら純潔など 』も店頭に並び、さながら、「鈴木しづ子ブーム」って感じになってきましたね。

一応、知らない方のために彼女のプロフィールを載せておくと、

>鈴木しづ子[スズキシズコ]
1919年6月9日、東京神田生まれ。俳人。戦時中は岡本工作機械製作所、戦後は東芝府中工場に製図工として勤務。俳句は1943年頃から「樹海」に依り、主宰の松村巨湫に師事。48年に職場結婚するが、一年余で離婚、ダンサーとなり、駐留米国黒人兵と同棲。53年、岐阜県各務原から失踪、その後の消息は不明である。

また句集『夏みかん酢つぱしいまさら純潔など』の紹介文は以下の通り。

>女流俳人・鈴木しづ子は、句集『春雷『『指環』を遺して、昭和27年に失踪しました。製図工、恋愛、性、ダンサー生活、黒人米兵との同棲を赤裸々に詠んで消えた女の2冊の句集完全復活。(以上、アマゾンのページより引用。)

というわけで、早すぎた戦後のセキララ型俳人みたいな女性なんですが、言語センスがカッコいいんですよね~。

たとえば、以前あげた「コスモスなどやさしく吹けば死ねないよ」以外だと、

・黒人兵の本能強し夏銀河
・傲然と雪墜るケリーとなら死ねる
・夏みかん酢っぱしいまさら純潔など
・娼婦もまたよきか熟れたる柿食うぶ
・欲るこころ手袋の指器に触るる
・好きなものは玻璃薔薇雨駅指春雷

なんて、感じ。

この再ブーム、ご本人はどう思っているのかな?

というか、まだご存命なんでしょうか?


夏みかん酢つぱしいまさら純潔など
鈴木 しづ子
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鈴木しづ子 (KAWADE道の手帖)

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