切られお富!

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ドラマ『グッドパートナー無敵の弁護士』の初回シナリオがちょっと面白かった!

2016-04-26 02:14:17 | TVピープル
医療物と並んで弁護士物のドラマも、もはや毎クール定番ですけど、今春4月クールは2つもあるんですよね。TBS松潤の『99.9』は刑事事件を扱っているんで、そんなに新規な感じはしなかったけど、テレ朝竹ノ内豊の『グッドパートナー無敵の弁護士』の方は企業弁護士ネタらしくて、初回の著作権法違反という題材はなかなかに変化球で感心しました。簡単な感想のみ。

下請けデザイン会社のロゴデザインをめぐって、買い切りを主張する広告代理店にどう対抗するかって、なかなかいい線いってるシナリオだと思いました。しかも、代理店はそのロゴを没にしているにもかかわらず、買い切りを主張しているというタチの悪さ。でも、契約書面上は勝ち目がない。

もちろん、ドラマなんで誇張した事例ではあるし、普通訴訟までやるかなって感じなんだけど、どう解決するのかって思っていたら、外資系ロー・ファームの高額な報酬体系の問題を使って、一種の兵糧攻めにするって、面白い発想でした。

あのドラマはちょっと誇張してますが、電話相談から書類作成、ミーティングのすべてをチャージしてくる弁護士事務所のやり方って確かにありますし、すぐに100万単位の請求書が送られてくるって、じつはよく聞きます。しかも、著作権系は単価が高いとか、ニューヨーク州弁護士資格を持ってる大手事務所の弁護士はなおさらという話もあるし・・・。それがわかっているから、大きい会社は社内弁護士を雇ったり、法務担当者にある程度の対応をやらせて、高額チャージ対策を行うわけでしょう。

でも、彼ら弁護士の名誉のためにいっておくと、弁護士というのはフリースタッフみたいなものなので、稼げるときに稼がないと楽な商売じゃないということではあるんですよね。しかも、すべてでなくてもいろいろ込み込みみたいな顧問契約というのは日本特有のもので、海外だとドライにチャージしてくるというでしょう。

とはいいながら、若干、ドラマに突っ込みをいれておくと、代理店から下請けデザイン会社へ出された著作権譲渡条項付の発注書をめぐるやり直しの要求って、下請法違反の線が濃厚で、この辺をもっと突っ込むのかと思ったら、そこはやりませんでした。一時、下請法違反の事例って、広告業界とかテレビ業界でだいぶ指摘が入ったんで、さすがに多少配慮があったのかな~なんて勘ぐりましたが・・・。

また、大手広告代理店という設定だったんで、それなりの年間顧問契約の代償として、もうちょっと穏当なチャージをしてくる日本人マインド的・弁護士事務所だったらどうなんだというのも、一応突っ込みどころじゃないですかね。それと、大手代理店の法務担当管理職があれほどバカだというのはまずないんじゃないでしょうか。変な料亭みたいなところに行っていたけど、管理部門にそんな接待費がきょう日使えるのか。あるいは、弁護士のおごり?

とはいえ、とはいえ、冤罪事件とか後味の悪いレイプ事件みたいな、ありがちなネタじゃなかったんで、今回は観ていてちょっとハッとしました。現実のビジネスに役に立ちそうな題材選びをしてくれるとよいですね。次回も楽しみにしています。
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