割と地味に取り扱われているニュースなんだけど、作家の松本哉さんが亡くなった。このひとといえば、なんといっても、永井荷風関連の本。わたしも一時は結構はまった永井荷風ですが、従来の文藝評論と違い、気軽な形で荷風の人柄に迫った松本哉さんの本は非常に分かりやすく、ご本人の挿絵も秀逸なものでした。ご冥福をお祈りいたします。
作家で風景画家の松本哉さん死去 著書に「荷風極楽」(朝日新聞) - goo ニュース
正直なところ、今のわたしは永井荷風的な一人暮らし隠遁生活にもうひとつシンパシーを感じなくなってしまったし、坂口安吾いうところの「通俗作家」という言い方は荷風の傍観者的な態度を巧く衝いていると感じるけれど、変人ぶりを楽しむという点では、松本さんの本はいつも興味深かった。
孤独を愛し、女性を愛している一方、徹底的な人間嫌いでもあり、晩年は全財産を持ち歩きぶらぶらしていた荷風。
若い頃は、家出をして歌舞伎座の棋打ちをやっていたなんていう話もあるそうですが、反抗者というより偏屈な逃走者っていうイメージは拭えないかな?
荷風についての評論としては、磯田光一の『永井荷風』とか江藤淳の「ある隠走者の生涯について」といったあたりが本格的だけど、気軽に楽しむならやっぱり『永井荷風ひとり暮らし』が本当に分かりやすかった。
遺作になった新書はまだ読んでないけど、享年63歳ということだし、志半ばってことなんでしょう。
というわけで、ご興味のある方はどうぞ!
作家で風景画家の松本哉さん死去 著書に「荷風極楽」(朝日新聞) - goo ニュース
正直なところ、今のわたしは永井荷風的な一人暮らし隠遁生活にもうひとつシンパシーを感じなくなってしまったし、坂口安吾いうところの「通俗作家」という言い方は荷風の傍観者的な態度を巧く衝いていると感じるけれど、変人ぶりを楽しむという点では、松本さんの本はいつも興味深かった。
孤独を愛し、女性を愛している一方、徹底的な人間嫌いでもあり、晩年は全財産を持ち歩きぶらぶらしていた荷風。
若い頃は、家出をして歌舞伎座の棋打ちをやっていたなんていう話もあるそうですが、反抗者というより偏屈な逃走者っていうイメージは拭えないかな?
荷風についての評論としては、磯田光一の『永井荷風』とか江藤淳の「ある隠走者の生涯について」といったあたりが本格的だけど、気軽に楽しむならやっぱり『永井荷風ひとり暮らし』が本当に分かりやすかった。
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