わたしがかねてから敬愛しているひと、椎名林檎嬢。彼女の率いるバンド・東京事変のニューアルバム『大人(アダルト)』が発売になったのだけど、聴いたわたしの第一印象は、「つくづく、このひとって楽しないひとなんだな」ってこと。
並みのミュージシャンなら「歌舞伎町の女王」や「ここでキスして。」みたいな曲の拡大再生産を繰り返して10年くらいはやっていくんだろうけど、彼女の場合はそれを潔しとせず、作品ごとに新機軸を打ち出し、全然守りに入ろうとはしない。
実際今度のアルバムも、けしてわかりやすいアルバムではないのだけど、オリコン初登場一位になったというし、天才というのは我が道を行きつつ、自由を獲得していくものなんだなあと感心してしまう。
だいたい、このひとぐらい律儀にシングルとは別バージョンの曲をアルバムに収録し、アルバム未収録のシングルカップリング曲(それも恐るべき名曲揃い!)を生み出し続けているミュージシャンはあまりいないだろうし、日頃不勉強で怠け者のわたしなんかは、彼女のワーカホリックぶりに我が身を反省すること頻り。
で、今度のアルバムなんだけど、前作の割合パンキッシュなバンドテイストに比べると、今作はジャージーでブラックテイストかなって気はする。(このあたりが”アダルト”ってことか?)もっとも、彼女の場合、デビューシングル「幸福論」のカップリング、「すべりだい」でブラコンテイストなセンスはすでに予感させてくれてはいたし、今思えばちょっとあざとかったシングル「本能」のカップリングに「あおぞら」みたいな名曲もあったから、丸っきり自分のレンジにないセンスってわけでもないんだろうけど…。
林檎ファンで歌舞伎ファンのわたしが気になった曲といえば、何といっても「歌舞伎」っていう曲。並みのミュージシャンなら半端にジャパネスクなアレンジのナンバーにでもするんだろうけど、2分足らずで英語歌詞、敢えていうなら「病床パブリック」みたいな混沌路線の曲だっていう”ズラシぶり”がさすがって感じで、何だか壮快!(無理やりたとえるなら、Sly&the familystoneがアルバムに必ず1曲入れるような軽めの曲のイメージです。)
あと、前のメンバーでライブヴァージョンがDVDに入っていた「透明人間」のニューアレンジヴァージョンは賛否両論みたいだけど、わたしはスタジオ録音のking crimsonやYesみたいなプログレ風な音の質感で、「これはこれでありかな」って感じ。(『加爾基 ~』のときも思ったけど、プログレ風インストのセンスって亀田氏の趣味なんですかね?なお、ブラックテイストとプログレって矛盾する言い方って感じもするけど、"station to station"の頃のDavid Bowieってパターンもあるからね~。まあ、これ以上既存のミュージシャンのイメージを当てはめてもしょうがない!?)
それと、本人もレヴューなんかもバンドサウンドってことをやけに強調するけど、DVD『発育ステータス』を見る限り、どんなメンバーであれセッション過程で自分の狙いの音にしてしまう人なんだなってわたしは思ったんだけど、どうなんですかね?だから、たとえ全曲自分で作曲してなくても、林檎サウンドになっちゃうと思うんですけど・・・。
というわけで、2006年も彼女はわが道を突き進んでいくんでしょね。因みに、わたしが特に好きな曲は、「喧嘩上等」、「ブラックアウト」、「手紙」ってあたりかな~。
並みのミュージシャンなら「歌舞伎町の女王」や「ここでキスして。」みたいな曲の拡大再生産を繰り返して10年くらいはやっていくんだろうけど、彼女の場合はそれを潔しとせず、作品ごとに新機軸を打ち出し、全然守りに入ろうとはしない。
実際今度のアルバムも、けしてわかりやすいアルバムではないのだけど、オリコン初登場一位になったというし、天才というのは我が道を行きつつ、自由を獲得していくものなんだなあと感心してしまう。
だいたい、このひとぐらい律儀にシングルとは別バージョンの曲をアルバムに収録し、アルバム未収録のシングルカップリング曲(それも恐るべき名曲揃い!)を生み出し続けているミュージシャンはあまりいないだろうし、日頃不勉強で怠け者のわたしなんかは、彼女のワーカホリックぶりに我が身を反省すること頻り。
で、今度のアルバムなんだけど、前作の割合パンキッシュなバンドテイストに比べると、今作はジャージーでブラックテイストかなって気はする。(このあたりが”アダルト”ってことか?)もっとも、彼女の場合、デビューシングル「幸福論」のカップリング、「すべりだい」でブラコンテイストなセンスはすでに予感させてくれてはいたし、今思えばちょっとあざとかったシングル「本能」のカップリングに「あおぞら」みたいな名曲もあったから、丸っきり自分のレンジにないセンスってわけでもないんだろうけど…。
林檎ファンで歌舞伎ファンのわたしが気になった曲といえば、何といっても「歌舞伎」っていう曲。並みのミュージシャンなら半端にジャパネスクなアレンジのナンバーにでもするんだろうけど、2分足らずで英語歌詞、敢えていうなら「病床パブリック」みたいな混沌路線の曲だっていう”ズラシぶり”がさすがって感じで、何だか壮快!(無理やりたとえるなら、Sly&the familystoneがアルバムに必ず1曲入れるような軽めの曲のイメージです。)
あと、前のメンバーでライブヴァージョンがDVDに入っていた「透明人間」のニューアレンジヴァージョンは賛否両論みたいだけど、わたしはスタジオ録音のking crimsonやYesみたいなプログレ風な音の質感で、「これはこれでありかな」って感じ。(『加爾基 ~』のときも思ったけど、プログレ風インストのセンスって亀田氏の趣味なんですかね?なお、ブラックテイストとプログレって矛盾する言い方って感じもするけど、"station to station"の頃のDavid Bowieってパターンもあるからね~。まあ、これ以上既存のミュージシャンのイメージを当てはめてもしょうがない!?)
それと、本人もレヴューなんかもバンドサウンドってことをやけに強調するけど、DVD『発育ステータス』を見る限り、どんなメンバーであれセッション過程で自分の狙いの音にしてしまう人なんだなってわたしは思ったんだけど、どうなんですかね?だから、たとえ全曲自分で作曲してなくても、林檎サウンドになっちゃうと思うんですけど・・・。
というわけで、2006年も彼女はわが道を突き進んでいくんでしょね。因みに、わたしが特に好きな曲は、「喧嘩上等」、「ブラックアウト」、「手紙」ってあたりかな~。
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