この日は朝8時から水中翼船でカプリ島に行き、カプリ島散策と青の洞窟観光という予定になっていた。
カプリ島はナポリの沖合30kmに浮かんでいる小さな島。
風光明媚、温暖な気候のため、今では世界のセレブが別荘を構えるヨーロピアンリゾートアイランドとなっている。
特に有名なのが青の洞窟で、洞窟に入ると青一色の世界となり、幻想的な空間が体験できる場所。
メインは青の洞窟の観光だったが、その前にカプリ島でのフリータイムがあった。
カプリ島の港周辺の平地はあまり広くなく、メインのカプリの街は山の上にあって、そこまでの交通機関は、バス、ケーブルカーがある。
港の西側にあったケーブルカー駅から乗ってみたら約5分で山の上の街に着いた。
[ケーブルカー駅の展望台からの風景]
ここから街歩き。
メイン通りを歩くと、セレブたちの別荘やおしゃれなカフェなどが建ち並んでいた。
再びケーブルカーで港まで降りて、港の周辺を歩いてみた。
海岸では大勢の人がのんびりと遊んでいるのに、ツアーの観光客は忙しそうに土産物屋などを回って、名物のレモンチェロの試飲などをしていた。
あと、「カプリウオッチ」というキラキラしたようなかわいい時計、わざわざこれを買いにカプリ島まで来る人もいるらしい。
この時計は日本では人気らしく、港にあった専門のお店には日本人の店員が2人もいるということだった。
[マリーナグランデ]
フリータイムも終わり、この後は港(マリーナグランデ)から青の洞窟へ。
青の洞窟はここまで来たからすぐに行けるものではなく、その日の天候や波の具合によって洞窟に入れない日も多く、その日の内でも時間によってダメになったりすることもあるらしい。
午前中は良かったのに午後からはダメだと言うことなどはよくあるらしい。
以前にナポリに来て青の洞窟を見ようとした時、ナポリのホテルで言われたことは、港まで行かなければ分からないから、取りあえず港に行ってみてくれと。
自然相手なのでどうしようもないのは分かるけど・・・
ツアーなどで残念ながら青の洞窟に行けないときは代替え案として「モンテ ソラーロ(Monte Solaro) 」の観光が用意されているらしい。
カプリ島にある「モンテ ソラーロ山」は標高約590m、1人用リフトで展望台まで登れるし、ハイキングコースなどもある場所になっている。
今回のツアーは運が良かったらしく、天気も良く、波もないので青の洞窟に入れることになった。
少し大きな船で港を出て、洞窟の手前で小舟に乗り移って順番に洞窟に入る。
この時に全員が頭を低くし、天井すれすれに潜り込む。
この時が一番スリル満点だった。
真っ暗な洞窟の中、海面だけが幻想的に青く輝いていた。
入口のわずかなすき間から入る光が水の底に反射し、このような神秘的な色を生み出しているようだ。
入ってから後ろを振り返ると、今潜り込んだ小さな空間から光りが差し込んでいた。
洞窟の中は思ったよりも広く、若い船頭さんの歌を聞きながらをゆっくりと回った。
(チップを渡すともう一曲歌ってくれた)
この日の予定は、この貴重な体験のみで、マリーナグランデからまたナポリまで45分の船旅をした。
ナポリのサンタルチア港に着いてからは近くにある古城、「卵城(たまごじょう:カステロ・デル・オーボ)」を見学した。
卵城は築城の際、魔術師が基礎部分に卵を埋め、「この卵が割れるときには城もナポリも滅びる」という呪文をかけたと言われているお城で、海の中に突き出すように造られた巨大な石の要塞となっていた。
ナポリでの観光はこれで終わり、翌日は「ポンペイ遺跡」を観光してローマへ向かうことになっていた。