Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

モノと情報にあふれた社会に生きる現代人にこそ観て欲しい『100日間のシンプルライフ』

2020年12月05日 19時03分24秒 | 映画


【基本情報】
 原題:100 Dinge
 英題:100 Things
製作年:2018年
製作国:ドイツ
 配給:トランスフォーマー

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:112/187
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
自由気ままな独身生活を謳歌するプログラマーのパウル(フロリアン・ラーヴィト・フィッツ)。
5年前に開発した人工知能搭載アプリ「NANA」との甘い生活に心は満たされ、
彼にとってNANAはなくてはならない存在になっていた。

幼い頃からの親友で共同経営者のトニー(マティアス・シュヴァイクホファー)は、
デジタルに依存しているパウルを心配しつつも、
自身の外見を磨くことに余念がない。

NANAをアメリカのIT実業家に売り込むプレゼンで、
人を幸せにするために作ったと説明するパウルに対し、
トニーは金儲けが真の目的であると主張する。
結果、400万ユーロ(約4.9億円)で買い取ってもらえることになり、
従業員と共に祝杯をあげるトニー。

しかし、NANAで金儲けをしようとしていたことが許せないパウルは、
トニーと言い合いになってしまう。
トニーに対して「モノに依存しすぎている」と罵り、
トニーもまたパウルのことを「スマホ依存症」だと言い張る。

そこで、2人はある勝負をすることになる。
それは、持ち物すべてを倉庫に預け、
裸一貫で所持金ゼロの状態から始め、
1日1つずつ必要なモノを取り戻し、
100日間生活するというものだ。
負けた方は、アプリの売却によって得られる報酬の半分を従業員に配ることに。

果たして、彼らは本当に大切なモノを見つけることができるのだろうか。

【感想】
物欲にまみれた俗物たちにぜひ観てもらいたい映画(笑)
設定が秀逸すぎる。
海外の映画って、本当にぶっ飛んだ設定が多くて好きなんだけど、
この映画はフィンランドで人気を博したドキュメンタリー映画
『365日のシンプルライフ』をベースに作られた作品。

それを、価値観の異なる30代後半のいい年した男たちが、
自分たちの財産を賭けた勝負をするっていう
アホらしさ全開にアレンジしたのがたまらない。

また、自分たちが作ったアプリをIT実業家に売り込むという設定も
現代らしくて理解しやすいし、
トニーが途中で出会った女性と
恋愛関係に発展していくエピソードもあるから、
始終楽しめはするけど、後半はやや冗長かな。

ちょっとしたいざこざ話に焦点が当たってしまうので、
何が大切なのか明確にはわかりづらくなってしまうところもあるけれど、
彼らの行動を観ていれば、おのずと見えてくるはず。

自分が同じ状況だったら、
まず何を取るのかっていうことを想像すると楽しい。
まあ、舞台は真冬で素っ裸から始まるから、
最初の1週間ぐらいは選ぶものは限られてくると思うけど(笑)

モノはあればあるほど便利なのは間違いないけど、
それってきっとある程度の衣食住が揃って、
友人がいてくれることが前提だと思う。
それすらもなかったら、
価値観や選ぶべき道っていうのは変わってくるんじゃないかな。

この映画を観ると、
前に観たムヒカ元大統領のドキュメンタリーを思い出す。
「貧しさとはモノを持っていないことではなく、
 どんなにモノを手に入れても満足しない心である」
と言った彼の言葉は、
この映画にも通ずるところがある気がするよ。

男2人のバカな賭けの中に、
人生を豊かに過ごすヒントがありそうなこの映画、
モノと情報にあふれた現代人には観てもらいたいと思うなー。

『100日間のシンプルライフ』公式サイト

【絶賛上映中】目覚めたら、所持金ゼロ…!?トンデモ勝負が人生を変える―モノや情報にあふれた現代に贈る、実話に基づいたシンプルライフ・エンター...

『100日間のシンプルライフ』公式サイト

 

サスペンスよりもパニック感が強い『サイレント・トーキョー』

2020年12月05日 17時41分25秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:東映

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:111/186
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★★☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
12月24日、東京。
恵比寿に爆弾を仕掛けたとTV局に電話が入る。
半信半疑で中継に向かった来栖公太(井之脇海)は、
そこにいた主婦・山口アイコ(石田ゆり子)と共に犯人の罠にはまり、
実行犯へと仕立てられてしまう。

その様子を朝比奈仁(佐藤浩市)が静かに見つめる中、爆発は起きた。
そして次の犯行予告が動画サイトに上げられる。
「標的は渋谷・ハチ公前。要求は首相との生対談。期限は午後6時」。

独自に捜査を行う刑事・世田志乃夫(西島秀俊)と泉大輝(勝地涼)、
不可解な行動をとるIT企業家・須永基樹(中村倫也)、
イヴの夜を楽しみたい会社員・高梨真奈美(広瀬アリス)、
そして一帯を封鎖する警察、事件を煽るマスコミ、
騒ぎを聞きつけた野次馬たち。

様々な思惑が交差する渋谷に“その時”が訪れる。
それは、日本中を巻き込む運命のXmasの始まりだった。

【感想】
“前半は”かなりハラハラする映画だった!
渋谷で爆破テロが起きたらあんな感じになるんだろうな
というのがリアルにわかる。

犯人は誰なのかというサスペンスよりも、
爆発に逃げ惑う人々によるパニック映画という印象が強く、
あのスリリングな感じが好きだったなー。

特に、ハチ公前の大爆発に人々が巻き込まれていくシーンは表現が秀逸で、
一番の見どころだったと思うし、ここだけで僕の評価は高いw
とはいえ、CG感メッチャ出てるから、
ハリウッドだったらもっと自然な形なんだろうなと、
洋画好きの人は感じるだろうけどw

後半は犯人を追い詰めてのやり取りになるんだけど、
前半と比べると落ち着いた雰囲気になるのと、
犯人の動機がややわかりづらいから、
けっこうトーンダウンする。

あと、エンディングテーマがジョン・レノンの
『Happy Xmas (War Is Over)』のカバーだったんだけど、
ここもちょっと違和感あったかな。

舞台となってるのはクリスマスだからそこはいいとしても、
戦争のくだりがなー。
作中での戦争の扱いが実体験よりも概念みたいな感じが強く、
さらに今は直接戦争と関係ない日本からすると、共感度が低い。
これがガチの戦争映画ならまだしも。

とはいえ、全体的には満足!

映画『サイレント・トーキョー』公式サイト

大ヒット上映中!『サイレント・トーキョー』「アンフェア」原作者×「SP」監督タッグが贈る、極上のノンストップクライムサスペンス

映画『サイレント・トーキョー』公式サイト

 

アン・ハサウェイの美しさとネズミのかわいさにやられる『魔女がいっぱい』

2020年12月05日 00時18分05秒 | 映画


【基本情報】
 原題:The Witches
製作年:2020年
製作国:アメリカ
 配給:ワーナー・ブラザース映画

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:45/185
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★★☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
1960年代、この世界には魔女が実在するという。
"ぼく"(ジャジール・ブルーノ)は街で魔女と遭遇してしまい、
身を隠すためにおばあちゃん(オクタヴィア・スペンサー)と共に
海の見える豪華ホテルへと居場所を移す。

その豪華ホテルに現れたおしゃれな美女軍団。
児童愛護団体を称してはいるものの、彼女たちの正体は魔女。
その中心にいるのは、最も美しく世界一恐ろしい大魔女グランド・ウィッチ(アン・ハサウェイ)。

彼女はとてつもない企みがあることを明かすが、
その場に偶然居合わせた"ぼく"はその内容を知ってしまう。

大魔女は少年をネズミに変えてしまうものの、
そこから世界中の魔女を巻き込んだ思いもよらない方向へと物語は進んでいく。

【感想】
アン・ハサウェイの艶やかな美しさと、
ネズミのコミカルなかわいさに見惚れてしまう映画。
原作はロアルド・ダールの『魔女がいっぱい』という小説。
彼は『チャーリーとチョコレート工場』の作者でもある。

この作品は、1990年にも『ジム・ヘンソンのウィッチズ/大魔女をやっつけろ!』
というタイトルで映画化されている。
日本では未公開で、現在ではVHSしか存在しないのだけど、
僕は執念でそれを探し、
不屈の魂で再生できる場所を見つけて予習しました(笑)
なお、そこで大魔女を演じたのはアンジェリカ・ヒューストンで、
『アダムス・ファミリー』のお母さん役が有名だね。

新旧比べると、細かな設定の違いはあるものの、話はほぼいっしょ。
だから、ストーリー的には「あんまり変わってないなー」って思ったんだけど、
この映画の魅力は冒頭にも書いた通り、
アン・ハサウェイの美しさとネズミのかわいさなんだよ。
どちらも反則だから、マジで。

1990年版は大魔女がものすごく醜くて、ガチでホラーなのさ。
小さい頃に観たらトラウマになるぐらい。

一方、今回の大魔女は不気味なところもあるんだけど、
美しさを残している分、お化け的な怖さではなく、
畏怖の念を抱くんだよね。

こんなに美しくも恐ろしい役をこなせるアン・ハサウェイがすごすぎて。
なんでこんな強いキャラクター性を打ち出せるんだろうって、
洋画のファンタジー映画を観ていつも思う。
邦画だとコスプレ感出ちゃうけど、
向こうは完全にキャラクターそのものっていう気がするから好き。

ネズミも1990年版では、アップのときはロボット、
引きではリアルなネズミを使い分けていたんだけど、
今回はすべてCGで描かれている。
だから、二足歩行で歩くし、
身振り手振りを交えながら人の言葉もしゃべるし、
ディズニー映画ばりに人間っぽさがあるのが余計かわいかった。

ストーリーは同じでも、
この30年で劇的に映像技術が進化している分、
今回の映画の方が断然面白いと僕は思う。
レビューサイトを見ると、
現時点ではけっこう低いんだけど、なんでだろう。

ネズミにされた少年たちが大魔女をやっつけるという
アメリカ映画らしい冒険感ある話は
ハラハラドキドキして面白いし、
キャラクターも愛くるしいし、
sさらには、少年たちがネズミにされたことを
まったく悲観的に捉えていないところが、
この作品を明るく幸せな雰囲気にしていてとてもいいのに。

ちなみに、1990年版と2020年版において、
ストーリー的なところはほぼ同じだと言ったけど、
ラストだけ大きく違うんだよね。
まあ、昔の映画を観られる人は少ないと思うけど、
ネタバレになるので今は伏せておきます(笑)

映画『魔女がいっぱい』オフィシャルサイト | 大ヒット上映中!

映画『魔女がいっぱい』大ヒット上映中!『チャーリーとチョコレート工場』の原作者×アン・ハサウェイがクリスマスに贈る、驚きと希望のファンタジー...

ワーナー・ブラザース映画