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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

ただ生きることを全力で肯定してくれる『ソウルフル・ワールド』

2020年12月25日 23時16分06秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Soul
製作年:2020年
製作国:アメリカ
 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:22/203
 ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★★☆
    音楽:★★★★☆

【あらすじ】
ニューヨークに暮らし、ジャズミュージシャンを夢見ながら
音楽教師をしているジョー・ガードナー。
彼はついに憧れのジャズクラブで演奏するチャンスを手にするも、
その直後に運悪くマンホールに落下してしまい、
そこから「ソウル(魂)」たちの世界に迷い込んでしまう。

そこは、ソウルたちが人間として生まれる前に、
どんな性格や興味を持つかを決める場所だった。
ソウルの姿になってしまったジョーは、
22番と呼ばれるソウルと出会うが
、22番は人間の世界が大嫌いで、
何の興味も見つけられず、
何千年もソウルの姿のままだった。

生きる目的を見つけられない22番と、
夢を叶えるために元の世界に戻りたいジョー。
正反対の2人の出会いが冒険の始まりとなるが……。

【感想】
コロナの影響で日本での劇場公開がなくなり、
ディズニープラスでの配信になってしまった作品(なお、『ムーラン』のように追加料金は不要)。
でも、これ絶対映画館で観るべきだったよ。。。

これまでのピクサー作品と比べると、
けっこう大人向けという印象。
それは、キャラクターのモチーフもそうだし、
ストーリー的な部分でもそう。

特に、前半のソウルの世界の話は、
普段目に見えない魂という存在が全面に出ているので、
過去作がおもちゃや車、魚であったことを踏まえると、
子供からしたらパッと見の理解はしづらいかも。

また、ソウルを導くカウンセラーのジェリーも
"全宇宙の量子化された場の集合体で人間でも理解可能な姿"
という存在でなんのこっちゃっていう(笑)

ただ、そのわかりづらい点を踏まえても、
本作は現代社会を生きる人にとって、
「当たり前であることのありがたさに気づかせてくれる」
作品だったように思う。

ソウルの世界では、まずジェリーによって性格を決められた後、
「きらめき」と呼ばれる特技や趣味、生きる目的を表すものを見つけてから、
ようやく生まれることが可能となる。

しかし、22番はきらめきを見つけることができず、
「自分はどこかおかしいんじゃないか」、
「生まれるに値しないんじゃないか」
とずっと思っていたのだ。

それが、ジョーと共に地上に降り立ったときに変わった。
ひょんなことから、22番の魂がジョーの体の中に入ってしまうのだが、
初めての地上生活で、街を歩き、人と話し、ピザのおいしさを知るという、
人間が当たり前にしてきたことに幸せを見出す。
何千年もソウルの世界にいて見つけられなかったものを、
地上での1日足らずの生活で手に入れた。

でも、それこそがきらめきになる人だっている。
今の時代、何かと目的を求められ、
それがないと生きている意味がないとさえ感じてしまうことがある。

その中で、この映画はただ「生きる」ということがどんなに素晴らしいか、
何気ない日常がどれほど幸せなことなのかを、
"生まれる前のソウル"という壮大な世界観を通じて伝えているのだ。

意味や目的なんかなくたって、
「今日は天気がよかった」、
「おいしいものを食べた」、
それだけでいいんだっていうことを、
ディズニー調に仕立て上げているのが心地いい。

生きることに疲れた人は観てみるといいかも。

ディズニー&ピクサー最新作「ソウルフル・ワールド」|映画|ディズニープラス公式

ディズニー&ピクサー最新作『ソウルフル・ワールド』(原題:Soul)公式サイト。12月25日(金)ディズニープラスで独占配信!ジャズ...

Disney+公式

 

声優だけにお互いの心の"声"が垣間見える『声優夫婦の甘くない生活』

2020年12月25日 19時30分03秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Golden Voices
製作年:2019年
製作国:イスラエル
 配給:ロングライド

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:127/202
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
1990年、イスラエルへ移民したヴィクトル(ウラジミール・フリードマン)とラヤ(マリア・ベルキン)は、
かつてソ連に届くハリウッドやヨーロッパ映画の吹替で活躍した声優夫婦。
しかし、夢の第2の人生のはずが、新天地では声優の需要がなかった。

生活のため、ラヤは夫に「香水を売る仕事」とウソをついて
テレフォンセックスの仕事に就き、思わぬ才能を発揮。
一方、ヴィクトルは違法な海賊版レンタルビデオ店で、
新作映画を盗撮してはそれを吹き替えるという職を得る。

ようやく軌道に乗り始めたかに見えた日々。
しかし、妻の秘密が発覚したことをきっかけに、
長年気付かないふりをしてきたお互いの「本当の声」が噴出し始める。

【感想】
設定がすごく秀逸で面白いだけに、、、
ストーリー的に惜しい映画だった。

夫の仕事はまあそうだよねって感じなんだけど、
妻の仕事っぷりがとてもおかしくて。
だって、62歳なのに22歳のバージンっていう設定で、
電話してきた男とエロトークをするんだよ。
この女優さんがすごくて、
声が若いから目をつむると確かに若い子の声に聞こえるんだわ。

さらに、相手によっては声を使い分けて、
主婦の設定にすると、
ちょっと声を低くして妖美な感じにもできるから、
まさに自由自在。

そんな彼女の声に惚れたのに、
今やその声を下劣な売り物にしていることに怒った夫との関係性が
悪化していくってのがこの映画のクライマックス。
声優だけに、お互いの心の“声”が垣間見える展開はうまいなと思う。

しかし、ちょっとあっさりしすぎていたというか、
全体的に淡々としていたかなって印象がある。
設定がいいだけに、もっと笑ったりだとか、
意外にも感動したりだとか、
そういう感情の振れ幅が大きくなることを期待したし、
できたはずなんだけど、
案外ススーって進んじゃったから、
インパクトに欠けたかなー。

いや、本当に設定はよかった。
それだけでも観る価値はあった。
だけど、感情があまり動かなかった。

映画『声優夫婦の甘くない生活』公式サイト

スター洋画声優だった夫婦の第2の人生は、アブない冒険、イケない出会いの連続!?いつも側にいるあの人が愛おしくなる、ビタースイートであたたかい...

映画『声優夫婦の甘くない生活』公式サイト

 

同じ人物でも立場によって見え方が180度変わる『ミセス・ノイズィ』

2020年12月25日 16時47分17秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2019年
製作国:日本
 配給:ヒコーキ・フィルムズインターナショナル

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:26/201
 ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
小説家であり、母親でもある主人公・吉岡真紀(篠原ゆき子)。
スランプ中の彼女の前に、
ある日突如立ちはだかったのは、
隣の住人・若田美和子(大高洋子)。

毎朝鳴り響く布団叩きの騒音や娘への絡みなど、
真紀のストレスは溜まる一方。
執筆は一向に進まず、
おかげで家族ともギクシャクし、
心の平穏を奪われていく。

そんな日々が続く中、
真紀は美和子を小説のネタに書くことで反撃に出る。
だが、それが予想外の事態を巻き起こしてしまう。

2人のケンカは日増しに激しくなり、
家族や世間を巻き込んでいき、
やがてマスコミを騒がす大事件へと発展。

果たして、この不条理なバトルに決着はつくのだろうか。

【感想】
これすごく秀逸な設定の映画だった!
本作の元ネタは2005年に話題になった「奈良騒音傷害事件」である。
そう、いわゆる“騒音おばさん”の事件だ。
おばさんが布団を叩きながら、「引っ越し!引っ越し!」と叫んでたやつ。

今回も小説家である真紀が、
隣のおばさんの騒音に苛まれて一方的な被害者のように見える。

が!

実はおばさん側にもいたたまれない事情があったのだ。
この設定が本作の最も面白いところ。

特に秀逸だなと感じたのが、
これまで真紀側の視点で描かれていたものを、
もう一度おばさん側で映すのだけど、
相手側の演技がガラリと変わるんだよ。

真紀側の視点のときは、
自分があたかも普通で、
おばさんが嫌な人のような演技になっているのだけど、
おばさん側の視点のときは、
おばさんの口調は優しく、
むしろ真紀がヒステリックに見えるような演技になっている。

最初はおばさん側に対して、
「ああ、こういう人がいるとめんどくさいよな」
って感じるのだけど、
ひとたびおばさん側の事情を知ると、
ものすごく同情してしまい、
むしろ真紀に対して物申したくなる。
同じ人物なのに、
立つ視点を変えることでここまで印象が変わるとは思わなかった。

そして、この2人のやりとりが動画サイトにアップされたことで、
事態は思わぬ方向へ進んでいくという展開も現代風でリアル。
大型シネコンでやらないのが不思議なぐらい面白い映画だった。

“健全な”ケンカや揉めごとというのは、
本来はお互いに正義があるから起こるものであって、
どちらの言い分も正しいことの方が多いのかもしれない。

あえて他人を知ろうとしないと、
判断基準が自分の思い込みになる上に、
誰でも自分が一番かわいいから、
自分に都合のいい解釈になりがちだ。

その結果、今回のように大きな事件へと発展しかねないから、
やはり誰かと対立しそうなときは、
まずは話し合って相手を知ることが大切だなと感じる。

まあ、それが難しいんだけどねw
感情的にそこまでしたくないと思うことの方が多いし、
あえて他人を知ることのめんどくささもあるし。

そのための警察や弁護士だとは思うけどw

https://mrsnoisy-movie.com/

彼らの歴史が紐解かれる!『NETFLIX 世界征服の野望』

2020年12月25日 00時48分54秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Netflix vs. the World
製作年:2019年
製作国:アメリカ
 配給:TOCANA

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:29/200
 ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
1997年に世界初のオンラインDVD郵送レンタルサービスを提供する会社としてスタートしたNetflix。
現在では世界最大級の動画配信サービスへと大きく発展した。

急成長を遂げながら映像ビジネスの最前線を行く彼らのサクセス・ストーリーと、
そこに至るまでの苦悩や裏話を描いたドキュメンタリー。

【感想】
こういうドキュメンタリー好きなんだけど、
自分で事業をしている人は観て損はないと思う。
これ自体が面白いかどうかではなく、
これを観て自ら思うところがあるかもしれないから。

内容としては、ネットフリックス社の大躍進の秘訣とかそういうのではなく、
どういう経緯で現在に至っているのかという歴史を、
多くの関係者のインタビューを元に構成されたものだ。

他の方の感想を読むと、
『NETFLIX コンテンツ帝国の野望』という本の内容そのままらしいので、
普段から書籍や記事なんかである程度情報を持っている人からしたら、
そこまで目新しさはないのかもしれない。

ただ、僕のように予備知識がないのであれば、
彼らの知られざる苦悩や裏話を知れるので充分に楽しめると思う。

インターネットの到来から始まり、
創業の経緯、
初めての注文があったときのこと、
苦境に立たされ社員を解雇したことなど、
様々なことが語られているが、
一番尺が割かれていたのは、
ライバルであるブロックバスター社との戦いだ。

すでにいろいろ勉強されている方にとっては周知のことなのだろうけれど、
僕がこのドキュメンタリーで一番驚いたのは、
まさのそのブロックバスター社の敗因である。

日本ではなじみがないかもしれないが、
アメリカでは超有名なレンタルビデオ・DVDチェーン店である。
ネットフリックス社がオンラインでのDVD郵送レンタルサービスを始めると、
危機感を持ったブロックバスター社も後を追うように同様のサービスを開始。

両者はプロモーションや料金改定などで競い合ってきたが、
資金力・会員数・コンテンツ数にアドバンテージのある
ブロックバスター社が優勢だったそう。

そんなとき、ブロックバスター社のトップが交代。
掲げた目標が「実店舗への回帰」だった。
せっかく作ったブロックバスター社のオンラインサービスもなくなり、
結果的に同社は2010年に倒産。
今だから言えることでしかないけど、
トップの判断ミスと捉えられても仕方ないだろう。

なお、その実店舗への回帰を掲げたトップの人は
元セブン・イレブンの元CEOだったそう。
そりゃ、店舗推すよねとは思うけど、、、
あのままオンラインサービスを続けていれば、
ネットフリックス社には違う未来が待っていたかもしれない。

誰もがこんなに成功するとは思っていなかった中で、
ネットフリックス社はここまで成長した。
事業のトップを担う人には、
大局を捉える力と先見の明、
そして自分を信じ続けられることが大事だと感じる。

まあ、先見の明ってのはよっぽど頭がいいか、
運が味方してくれないとどうしようもない部分もあるけど、
「自分を信じ続けられる」ってのは、
唯一自らコントロールできるところかなと。
『パッドマン』って映画もそうだったけど、
外野が何と言おうと、
自分がこれだと思ったことをずっと続けるのは、
なかなかハードだと思うけどね。

あとは、プラットフォーム側としては、
オリジナルコンテンツ、独占コンテンツは必要だよねと強く思う。
ネットフリックス社も早くから映画祭に顔を出して、
映画業界とのつながりを探っていたそうだから。
そのコンテンツが欲しくてユーザーが集まり、
ユーザーが集まることでクリエイターもそこで作品を出したくなるっていう好循環が生まれる。
当たるかどうかは別として(笑)

とはいえ、『鬼滅の刃』みたいに
“どこでも観られる”という方がいい場合もあるけど。

映画「NETFLIX/世界征服の野望」

全世界が震撼した、禁断のドキュメンタリー日本上陸決定!!映画で見る、ネットフリックス最強軍団の正体。

映画「NETFLIX/世界征服の野望」

 

2020年秋ドラマランキング

2020年12月25日 00時43分43秒 | ドラマ
今季のドラマはこんな感じでした。
ほぼ第1話から順位変わらず。
『監察医 朝顔』は2クールなので、まだ終わってないけど。

1.この恋あたためますか(TBS)
2.極主夫道(日テレ)
3.危険なビーナス(TBS)
4.恋する母たち(TBS)
5.ルパンの娘(フジ)
6.監察医 朝顔(フジ)
7.35歳の少女(日テレ)
8.七人の秘書(テレ朝)
9.リモラブ ~普通の恋は邪道~(日テレ)
10.姉ちゃんの恋人(フジ)

『恋あた』のトレンディ感と『極主夫道』のアホっぷりがツボだったな。
ああいう設定やキャラクターが極端に振り切ってるドラマは面白い。

『ルパンの娘』も途中からミュージカル部分がパワーアップしてて、
けっこう好きだった。

ワースト2つは近年稀に見るほど全然ハマらなかったけど、
そもそも今季は全体的にそこまで面白くなかったなー(笑)

やっぱり、映画の方が面白い。
特に洋画がね。