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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

人間の頭の中の縮図『脳天パラダイス』

2020年12月09日 23時52分22秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:TOCANA

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:141/190
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
東京郊外の高台にある一軒の大豪邸。
あとは引越し業者のトラックに荷物を積み込むだけとなった部屋を、
やさぐれた表情で見わたす笹谷修次(いとうせいこう)。
自身のギャンブル癖が仇となり、
この家を手放す原因を作った張本人である。

引きこもり気味の息子・ゆうた(田本清嵐)は淡々と現実を受け止めている。
一方、生意気盛りの娘・あかね(小川未祐)は不甲斐ない父親にイラつきながら、
ヤケクソ気分でtwitterに
「今日、パーティをしましょう。誰でも来てください。」
と地図付きツイート。
そのままフテ寝してしまうが、
その間に投稿がリツイートされまくり、
瞬く間に拡散していく。

その投稿を観て最初にやって来たのは、
数年前、恋人を作って家を出たはずの自由奔放な元妻・昭子(南果歩)。
そこから続々とパーティー客がやって来る。

謎のホームレス老人(柄本明)、インド人のゲイカップル、手癖の悪いあかねの友人、
台湾から来た観光客の親子、酔っ払いのOL、デリヘル嬢などなど。
次第に豪邸は、ドンチャン騒ぎを超えた、
狂喜乱舞の縁日の境内状態になっていく。

笹谷一家の引越しはどうなるのか。
いやいや、もうそれどころじゃない!
これは現実か、それとも幻覚か、
果たして彼らの行く末は!?

もう誰も逃げられない。
『脳天パラダイス』への扉が今、開いてしまったのだ。。。

【感想】
「意味がわからない」。
きっと多くの人はそう感じるだろうし、僕もそうだ(笑)
とにかく、いろんな事象が起こって、
それらが無理矢理つながっているカオスな映画。

なんだけど、この際限ない世界が“人間”って感じたんだよね。
舞台はとある豪邸だから、物理的には限界のある箱になるんだけど、
精神的にはものすごく広いなって思う。

例えば、小さい頃によくお話作ったりすることあったと思うけど、
とにかく好きなこと詰め込みまくってアンリミットかつ支離滅裂だったりする。
まさにそんな感じで。

行ったことある人にしかわからないと思うけど、
静岡県にある「まぼろし博覧会」の世界観に近い。
とにかく何でもあるみたいなところが。

ゲイが結婚式を挙げようとしたら、死人が出て葬式になったり。
3組のセックスのせいで、庭の石像が動いたり。
コーヒー豆が巨大怪獣になって、その石像と戦ったり。
子供が木の棒になったり、お風呂のお湯に溶けたり。
他にも、流血、ドラッグ、インド映画さながらの陽気なダンスと、
人間っていろんなこと好きだよねーっていうのをひとつの場に召喚してる。

それが無理矢理くっついてるから情報量多くなってるけど、
ひとつひとつはけっこうシンプルだし、
案外人間の頭の中の縮図みたいなもんじゃなかろうか。
「考えるな、感じろ」っていう言葉がピッタリだよ。

こういう頭の中のものそのまんま出しましたーみたいなの嫌いじゃないし、
実はうらやましくも感じるんだけど、
とりあえず、観る人はだいぶ選ぶwww

100万台行っちゃうプレステよりは脳天直撃のセガサターンです。

映画「脳天パラダイス」

あらゆる厄吹き飛ばす、脳天直下の楽園!!/南果歩、いとうせいこう、柄本明、玄理、村上淳、古田新太

映画「脳天パラダイス」