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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

夢破れた青年の意外な方法でのリベンジ『AWAKE』

2020年12月27日 23時48分55秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2019年
製作国:日本
 配給:キノフィルムズ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:143/209
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
大学生の英一(吉沢亮)は、かつて奨励会で棋士を目指していた。
同世代で圧倒的な強さと才能を誇る陸(若葉竜也)に敗れた英一は、
プロの道をあきらめ、普通の学生に戻るべく大学に入学した。

幼少時から将棋以外何もしてこなかった英一は、
急に社交的になれるはずもなく、
ぎこちない学生生活を始める。

そんなある日、ふとしたことでコンピュータ将棋に出会う。
独創的な打ち方で人間ではまずやらないような攻め方をしてくる上に強い。
コンピュータ将棋に興味を示した英一は、
早速人工知能研究会の扉をたたき、
変わり者の先輩・磯野(落合モトキ)の手ほどきを受けることになる。

自分の手で生んだソフトを強くしたい。
将棋以外の新たな目標を初めて見つけ、プログラム開発にのめり込む英一。

数年後、自ら生み出したプログラムを<AWAKE>と名付け、
コンピュータ将棋の大会で優勝した英一は、
棋士との対局である電王戦の出場を依頼される。
返答に躊躇する英一だったが、
相手が若手強豪棋士として活躍するかつてのライバル、陸と知り……。

【感想】
実話を着想を得て作られた映画。
コンピュータ将棋の開発とかつてのライバルとの対戦という面白そうな内容ではあるんだけど、
画としてはかなり地味である(笑)
将棋自体がボードゲームなので、
確かに動きが少ないのはそうなんだけど、
もっとスポ魂系に寄ってるかと思いきや、
そうでもなかった。

とはいえ、強大なライバルを前にプロ棋士をあきらめ、
将棋の世界から離れていた主人公が、
コンピュータ将棋を通じて再び将棋の世界に戻ってくる流れはわかりやすい。

僕は将棋もプログラミングもまったく経験がないけれど、
それでも充分に楽しめる内容。
当然、コードに関する会話や棋譜の会話は何のことかさっぱりだったけどw

全体的に淡々と進んでいくので、
どうせならもっとバトル感出してくれた方が僕は好きになれたかなー。
ライバルへの対抗心がずっと残っていたのかはわからないけど、
けっこう淡白だったように見えた。

同じ将棋映画なら、
『3月のライオン』や『泣き虫しょったんの奇跡』の方が、
人間ドラマがまだ濃いかな、、、?

ただ、終わり方はよかったね。
「将棋は本来楽しむもの」というメッセージを強く反映していたから。

それにしても、英一があんなにイケメンなのに、
陰キャでいつもひとりぼっちっていうのはまったく共感できなかった。
そんなわけないだろって(笑)

映画『AWAKE』公式サイト

12月25日(金)、全国ロードショー!

映画『AWAKE』公式サイト

 

キャストは豪華すぎるが、ストーリー展開が特殊な『ソング・トゥ・ソング』

2020年12月27日 21時43分57秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Song to Song
製作年:2017年
製作国:アメリカ
 配給:AMGエンタテインメント

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:187/208
 ストーリー:★☆☆☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
音楽の街、オースティン。
何者かになりたいフリーターのフェイ(ルーニー・マーラ)は、
成功した大物プロデューサーのクック(マイケル・ファスベンダー)と密かに付き合っていた。
そんなフェイに、売れないソングライターBV(ライアン・ゴズリング)が想いを寄せる。

一方、恋愛をゲームのように楽しむクックは、
夢をあきらめたウェイトレスのロンダ(ナタリー・ポートマン)を誘惑。
愛と裏切りが交差する中、思いもよらない運命が4人を待ち受けていた……。

【感想】
2017年の映画なんだけど、とにかくキャストが豪華すぎる。。。
ルーニー・マーラにライアン・ゴズリング、
マイケル・ファスベンダーにナタリー・ポートマンって。
しかも、ケイト・ブランシェットまで出てる!
憧れの顔がズラッと並んでて、
洋画好きにはたまらないキャスト陣なのは間違いない。

が!

ストーリー展開が、、、特殊すぎて。。。
全部が「点」なんだよね。
場所も時系列もごっちゃになってて、
すべてのシーンが飛び飛び。
もはや長いミュージックビデオを観ているような感覚だった。
これは、、、けっこう眠くなる人いるんじゃなかろうか(笑)

とはいえ、舞台となっている音楽業界の異様さや
登場人物の不安定な精神状態はよくわかる。
クックの「キミも泳ぐだろ?」の一言で、
庭のプールに上半身素っ裸でドボンしちゃうようなモデルたちに、
久しぶりに見た女体盛り。
バブリーな乱痴気騒ぎが行われている様子は、
まさに異質な世界である。

そんなところでハメを外しているクックは、
まさにザ・業界人。
フェイは常に自分探しをしているが、
どことなく心ここにあらずな様子。
そんなフェイにゾッコンのBVだが、
彼女がクックと付き合っていたことは知らない。
そして、クックと出会ったことで運命が大きく変わってしまうロンダ。

基本的に、男女関係を基軸としつつ、
みんな何かしらクックと関わりを持つことで、
人生に大きな影響が出ている。
それだけクックの人間力にはインパクトがあるということだ。

そうやって、みんなの人となりはわかるものの、
話の展開が非常にわかりづらく、
概念的な印象しかない。
これは好き嫌い分かれそうだなー。
レビューサイトの点数が低いのもうなずける。
通常の映画として観ない方がいいかと。
とりあえず、キャストの豪華さだけで順位上げてますw

ただ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズや
イギー・ポップなども出演しているので、
洋楽好きならもう少し楽しめるかもしれない。

『ソング・トゥ・ソング』公式サイト

12/25ロードショー!マイケル・ファスベンダー、ライアン・ゴズリング、ルーニー・マーラ、ナタリー・ポートマン共演

映画『ソング・トゥ・ソング』公式サイト

 

モノに宿る人の想いと断捨離との関係が奥深い『ハッピー・オールド・イヤー』

2020年12月27日 18時55分26秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Happy Old Year
製作年:2019年
製作国:タイ
 配給:ザジフィルムズ、マクザム

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:51/207
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
舞台はタイ・バンコク。
スウェーデンに留学していたデザイナーのジーン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)は、
帰国後、母と兄のジェー(ティラワット・ゴーサワン)と3人で暮らす自宅のリフォームを思い立つ。
かつて父が営んでいた音楽教室兼自宅の小さなビルを、
北欧で出会った"ミニマルスタイル"なデザイン事務所にしようというのだ。

しかし、兄は"ミニマルスタイル"をよくわかっておらず、
母はリフォームそのものに大反対。
内装屋の親友・ピンク(パッチャー・キットチャイジャルーン)には、
年内中に家を空っぽにするよう言われるが、残された時間は1ヶ月弱。

とりあえず、家中にあふれかえるモノを片っ端から捨てて"断捨離"をスタートさせるジーン。
雑誌や本、CDを捨て、友人から借りたままだったピアス、レコード、楽器を返してまわる。

しかし、元恋人エム(サニー・スワンメーターノン)のカメラ、
そして、出て行った父が残したグランドピアノは捨てられないまま、
時間が過ぎていく。

果たしてジーンはすべてを断捨離し、
新たな気持ちで新年を迎えることが出来るのか?

【感想】
年末の大掃除の今だからこそ観たいタイムリーすぎる映画。
まさに、断捨離エンターテインメントをフックにしたヒューマンドラマだ。

もうね、わかりすぎるのよ。
部屋の整理を始めて、懐かしいモノが出て来て、
思い出に浸って、手がストップして進まないっていう。

でも、ジーンは合理的に判断していく。
「思い出に浸らない」、「感情に流されない」、これを徹底して。
日本の某お片付けコンサルタントのように、
「ときめき」がないものは容赦なく切り捨てる。

結果、昔友達からもらったCDがゴミ袋に入っているのを、
その友達が見つけてしまい、険悪なムードに。

そこからジーンは、ドライに捨てまくっていた行為を改め、
友人から借りたままだったものは返していくことにする。
そこで元恋人と再会することになり、
彼にした仕打ちへの後悔や、彼への想いなどが蘇り、
話はヒューマンドラマへと変わっていく。

それが、この映画のうまいなって思うところ。
「断捨離→元カレから借りたままのものを返す→そこから始まる人間ドラマ」
っていう非常にわかりやすい自然な流れ。

元彼との結末は映画を観ていただくとして、
断捨離から生まれる人間ドラマは元カレだけじゃない。
返してもらったモノで喜ぶ人もいれば、過去の出来事に怒る人もいる。
モノはモノでしかないのに、そこに込められた人の想いってのは様々なんだ
っていうところに奥深さを感じたなー。

みんなも絶対あるでしょ。
いらないのに捨てられないモノ。
もちろん、機能や物質的価値を鑑みて残してあるものもあるだろうけど、
案外思い出だったり、思い入れだったりで取っておくこともあるのでは。

そうやって過去に縛られてしまうのが人間らしいなって思う。
そして、モノを捨てるときというのは、
想いを断ち切ったとき、もしくは断ち切ると覚悟を決めたときなんだろう。
この映画を観て感じるのは、
モノと想いのつながりとどう折り合いをつけていくかってこと。

何でもかんでも捨てればいいってわけではないし、
「ときめき」で決めてもいいけど、
もっと自分なりの折り合いのつけ方を見つけた方がいいなと思った。

映画「HAPPY OLD YEAR ハッピー・オールド・イヤー」公式サイト

『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』製作スタジオ×主演女優。タイ映画界の新世代旗手監督が紡ぐ、共感度MAXの「断捨離」ムービー!『HAPP...

「HAPPY OLD YEAR ハッピー・オールド・イヤー」公式サイト