本種は幼虫期間が短く、約3ヶ月ほどで羽化します。道内では8月上旬~下旬にかけて羽化を迎え、成熟成虫は8月下旬から見られるようになります。頭頂部から手足に至る体全体にはっきりとした独特なマダラ模様があるので、他のルリボシ属幼虫との良い区別点になります。
既に広瀬さんのトンボブログで報告済みですが、北海道では過去1例のみ記録のあったナゴヤサナエが、道内に定着していることが確認されました。発見当初は新種の可能性もあることから、幼虫の飼育→羽化は慎重に行ってきましたが、飼育個体、生息地での羽化個体はどれもナゴヤサナエであることが分かりました。いずれにせよ、道内に生息するサナエトンボの仲間は4種しかいませんでしたので、もう1種増えることは本当に嬉しい限りです!しかもナゴヤですよ(笑)!!北海道は広大ですから、まだまだ多くの可能性を秘めていると信じたくなりました。
※詳細は次号の「北海道トンボ研究会報」をご覧下さい。
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♂個体も黒味は強いですが♀の比ではありません。しかもここの個体群はかなり小さく、平野部で見られるものよりも一回りも二回りも小さいと感じました。所変わればとは言いますが、これほど顕著に現れる場所も少ないと思います。
上川にある浮島湿原のルリイトトンボの♀は道内では珍しく、本州産の個体のようにかなり黒化した個体が多く見られます。旭川市内でも黒化型の♀は見られますが、これほど黒い個体はこの浮島湿原だけでしか見られないと思います。
手足が非常に長いクモのような体型のヤゴで、頭頂部に角状の突起があります。本州産コヤマトンボの北海道亜種で、湖や大きく水深のある溜池、河川の中流域などに生息しています。最新のトンボ図鑑「日本のトンボ」では、DNA解析の結果、本州産と道内産の個体には差異がほとんど認められないそうです。
道内ではエゾイトトンボと並んで最も普通に見られるイトトンボの1つで、幼虫の尾鰓には明瞭な3つの褐色斑紋があります。道内に生息するイトトンボ類とは簡単に見分けることができますが、同属(クロイトトンボ属)のオオイトトンボやセスジイトトンボとの混生地では注意が必要です。
北海道は8月に入ってから天候に恵まれず、特に週末は天気が悪い状態が続いています。最近はフィールドへ出ることが出来ずストレスが溜まる一方!お盆も良い天気は少なそうです(涙)。 ということでヤゴネタで攻めたいと思います(笑)!
アキアカネは北海道では最も普通に見られる赤トンボ。浅い池沼や水田環境を好み、7月上旬~中旬にかけて水田では集団羽化も観察されます。典型的な中型のアカネ幼虫で、生息環境、体系共にノシメトンボやナツアカネと似ていますが、側棘の長さで同定可能です。
アキアカネは北海道では最も普通に見られる赤トンボ。浅い池沼や水田環境を好み、7月上旬~中旬にかけて水田では集団羽化も観察されます。典型的な中型のアカネ幼虫で、生息環境、体系共にノシメトンボやナツアカネと似ていますが、側棘の長さで同定可能です。