夫がセカンドカーを仕入れた。
ためすがめつ、納車された車をみていると
なんだか、不穏な思いがわいてきていた。
ーなんで、こんなきれいな車があんな値段で手放されるのだろうー
破格といえるほどの改造も惜しみなく施されていた。
なにか、触りたくない。
乗りたくないという思いがわいてきていた。
嫌な思いは、はっきり私にささやいてきてもいた。
ー事故車じゃないか??ー
だが、夫が懸命にワックスをかけたり
細かなところまで点検しているのをみていると
嫌な思いを口に出すことはしなかった。
ーなにかに、のりあげているなあ。ひんじが曲がっている。きちんと修復してるけど、わずかにねー
夫がつぶやいた言葉に
嫌な思いが膨らんできていた。
ーのりあげたものは・・人間?ー
仕事から帰ってくると、一目散に車のそばに行って
なにか、変更をかけるのだろう
自動車屋さん?パーツ屋さん?に
連絡を入れていた。
案の定、数日もしない内に部品が届く。
だから、いっそう、嫌な思いを持ちたくない。
ーあんなに夢中になっているんだから・・ー
なんとなく、浮かんでくる不穏な気配を打ち消してはみるものの
どうしても、車に指一本触れることが出来なかった。
触りたくない。と、自分の中の何かが恐れを沸かさせてくる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます