経営しない

一昨年あたりから急成長しているワークマン専務の土屋哲雄氏の経営論が興味深かった。
たぶんお名前からして創業者一族に連なる方だとは思うが、どうやらそれだけではないようだ。
氏は、東京大学経済学部卒で三井物産に入社し、
海外留学を経て子会社の社長やら本体の経営企画室次長等の要職を務めたそうだ。
何かに頼らなくとも、自らの力でどこでも活躍できる方のようです。

◆経営者にとって本当に重要なのは「経営しないこと」ではないのか
　経営者なのに経営しないというのは、一見矛盾した表現のように聞こえる。
　その意は、経営しないとは社員に権限を委譲し任せることだという。
　一人の経営者の力だけでは、１００年続く企業になれないことは自明だ。
　加齢とともに、必ず後継者問題が浮上するはずだ。
　社外から後継者候補を招く例も多いが、企業が積み重ねてきたDNAをしっかりと引き継ぐのは難しい。
　日本電産は、そんな例の一つかもしれない。
　優れた経営者ほど、後継者選びが難航する理由はそこにあるのではないか。

　ワークマンでは、経営者の仕事は全体の方向性を決めるだけだ。
　もっと言えば、どの市場を選択するかに尽きると考えている。
　その選択だって間違っていることはある、駄目だったらすぐに出直せばいいのだ。
　経営者は、凡人を自覚するべきなのかもしれない。
　そのほうが衆知を集めてやる気が出て、結果うまく行けば社員が成長する。
　それでこそ、永続的な企業となれるのかもしれません。

　→こういう企業では従業員は働きやすいのかもしれませんね。