つぶやき、遊び・仕事・日常

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漁師が木を植える

2022-10-30 07:00:31 | 日記
畠山さんという気仙沼の牡蠣漁師の言葉が突き刺さる。
それまで彼ら漁師は、海のことは全部海がやってくれる、いわば「太平洋銀行」に任せておけばいいと思っていた。
だが、牡蠣(かき)漁の不漁が続き、その要因を探るためにフランスに行ったときに気づいたそうだ。
海だけではなかったのだ。

◆漁師が木を植え始めた理由
 フランスのロワール川の牡蠣は実にいい。
 牡蠣のとれる干潟には、カニ・タツノオトシゴ・エビなどの小動物が多く、生命力が溢れているような気がする。
 ロワール川には、ウナギの稚魚であるシラスウナギも大量に遡上している。
 こんなに良い川ということは、上流の森林が豊かだということに気づいたのです。
 環境、環境と声高に言わなくても、食べ物から見れば結構身近なものです。
 ジビエ料理(野生の鳥・シカ・クマなど)を食べるためには、
 彼らの餌が必要で、木の実がたくさんなる豊かな森が必要なんです。

 日本は寿司文化ですが、その寿司ネタは汽水域で捕れるものが多い。
 川の水が大事だという事です。
 だから、おいしい寿司が食べたければ海だけではなく川を見るべきなんです。
 海のごみをいくら拾っても、牡蠣はおいしく育たない。
 海から川をさかのぼって、家庭排水・工場排水・農薬・除草剤・ダム・
 杉一辺倒の造林計画・放置林などがすべて影響するのです。

 森林の持っている意味とか、森林からどんな成分が流れてきているとか、科学的知識は全然ありません。
 あるのはただ、何かをやらなければという心だけです。
 そんな衝動で木を植え始めただけです。
 それが結果、科学的な裏付けもとれてすごく意味のあることだというのが分かってきたのです。

 →有難いものです。そういう方々のおかげで、オーバーに言えば日本国が成り立っているのでしょうね。