私はメンタルチャットの管理人

メンタルチャットでおこるさまざまな非日常

妻はサバイバー

2022-08-08 16:16:13 | メンタルヘルス
永田豊隆著 朝日新聞出版刊 2022年初版 144P 1540円。図書館の本。
著者は朝日新聞の社会部の記者さんで今は管理職らしい。朝日新聞デジタルと朝日新聞大阪版に連載されてたものを書籍化したもの。なんかの書評に載ってたのを拾ったのが 内容は知らなかった。サバイバーというからてっきりガンか脳溢血とかその辺・・かと思っていたのだけど 取ってきたら奥さんの精神の病気の話。1969年生まれだから今50を少し過ぎたあたりか。奥さんは4つ下。奥さんが可食嘔吐で何度も入退院を繰り返し精神科も何度も保護入院。ODで救急搬送からアルコール依存 急性肝炎で入院を繰り返し 妄想も虚言もありで病院からは入院も断られ精神科入院・・とまあ 同病のあたしから見ててもかわいそうなくらいに酷い。最終的には46歳で若年性認知症の診断が下りて2018年当時は小康状態だったそうだ。今はどうなってるのか気になるけど まあ難しいだろうな・・と思う。著者の場合は嫁さんだがうちは逆であたしだから うちの嫁さんも同じような苦労をしてたんだろうな・・と思うと申し訳ない気持ちだが 自分でどうにもならんのがこの病気の怖いところ。あたしは外向きではなくて鬱と強迫なんで外には向かないけど 処方薬ためこんでODして3回も救急搬送されてる。あたしとしては未遂にするつもりは無くて終わりにしたい・・と思ってODするのだけどなぜか発見されて救急搬送されて気が通いたら病室のベッドの上で何日もたってる。最後にやったときは絶対死ねますベゲタミンの赤玉を15シートも入れて470錠でやったのに7泊8日・・鬱で仕事に行けなくて休んだりしてたが 周りの人たちのフォローで 急性大動脈解離で倒れてとどめをさされるまで仕事ができたのはありがたいことだ。このブログも最近は読書ブログになってるが 元々は長くやってるメンタルチャットの愚痴吐きだったので そういう本に当たってすこしだけほっとしてる。中で日本の精神科医療の貧困さを嘆いてられるが あたしも経験があるので 当事者しかわからん話だな・・と思う。信頼できる精神科医に当たるまで転々とし そのたびにゼロから説明しなきゃいけないんで 調子のいい時にまとめてレポートにして 初診で渡す・・みたいなこともしてた。具合が悪いと医者とも話ができないのだ。でやっと大当たりの先生を見つけたんだが 地元の医師会で色々あったらしく伊豆に転居して開業した。片道4時間くらいかけて通ってたんだけど去年突然亡くなって途方にくれてるのは前に書いた。安藤治さん・・wikiにも載ってるし著作を持っていったら笑いながらサインしてくれた。でももう彼はいない。コロナが落ち着いたらお焼香に行こうと思ってる。具合が良くないので精神科かかりたいんだが あんたら医者じゃない・・と言いたいくらい酷いところばっかなので次がない。うちのメンタルチャットはできるだけ24時間体制で 近くの常連さんが動ければ頼むし ダメならあたしが遠方でも行って付き添う。大した力にはなれんけど 誰かが心配してるのを見せればしばらくはつなげる。そういう運用してたんで 誰にも頼らず孤軍奮闘するこの本は痛すぎる。借りてきて3時間くらいで読めちゃったので不満だ。自分とこの連載を単行本化したかったのはわかるけど 装丁は立派だが文字は大きいのでページの密度は薄いし 150ページ無いから新書でもっと安くして多くの人に読んでもらうようにできなかったのかな・・と思う。マイナーな本だがamazonの評価は110もあって大半が好意的なのだけど この出口の無い追い詰められた感は結局当事者しかわからないだろうな・・と思う。精神の手帳も障害年金も受けてて心臓血管で死にかけたサバイバーのあたしはよくわかるが 健常さんからみれば記事としての悲惨さはわかるとは思うけど所詮他人事だ。先はどうなるかわからんが 緊急時は仲間内でまかなわないと・・と20年近くメンタルチャットをやってる。常連さんには個人携帯を教えてあるので24時間緊急対応できるがそれくらいが個人ができる限界だろう。コアなメンバーは相互に個人情報交換してるんで緊急通報だってできる。願わくばいい精神科医にあたって欲しい。
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京のおばんざい―四季の味ごよみ

2022-08-08 02:05:50 | メンタルヘルス
秋山 十三子 , 大村 しげ , 平山 千鶴 著 手に入れたのは京都の光村推古書院刊の4度目の2002年版 291P 1700円+税。
元々は1964年から朝日新聞京都版に連載してたコラムを集めて出版したもの。副題は変わりながら 1966年の中央公論版が最初で 1977年に現代企画から2つの版が出てるらしいが2つめがよくわからない。で2002年に光村推古版が出て 今は川出書房新社から2分割されて文庫版が出てるというややこしさ。どれも多少の加筆はあるようだが基本的には同じなのでお財布と相談されてお好きなのをどうぞ・・というところ。光村推古版でももう20年前なのでそれなりに古本。あたしが買ったのには ページの間におせんべいのかけらみたいなんがはさかってた。後付に秋山十三子さんが みんなあちら側・・と書かれていたがこの本が再販された年にお亡くなりになってる。むこうでみんなで楽しくやってられればいいのだが・・ご冥福をお祈りしたい。さて なんでこれを買ったかというと 実は1冊持ってる 本が増えすぎて見つからない 図書館にもない・・で仕方なくだ。コロナで巡行も行けなかったし送り火も嫁さんの仕事の関係で行けない。地蔵盆は・・と思ってるが盆明けにコロナが・・て言われてるし 向こうの友人は毎日37度とかでかんにんして欲しいわ・・と言うてるし・・で まあええか・・だ。あと 先に書いた大村しげさんの京暮しが欲しかったのだけど古本でええお値段するのでうーむで おばんざいだけならこれの方がいい。で前にも書いたけど 料理本のようなそうでないような代物で 調味料の分量なんかなんも書いてないから試行錯誤できる人だけが使える。当時は京都では嫁入り道具に・・と言われたくらいの有名な本だったようだ。計量スプーンで書いてないとあかん人だと 他のおばんざい‥とタイトルがついてる最近の本の方がいいけど 古い時代の京都のおかずは やはり本書に限る。と言っても 今の人が京料理で想像するようなハレの日の料理ではなくて質素な毎日のおかずなんで肉はほぼ出てこない。さて 高沸する前に程度のいいのを一冊・・と思ってたがヤフオクでバトルになって高値で競り負けた代わりに おばあちゃんの和食て千趣会の12冊セットを安くで買った。最近の料理雑誌も見てるんだけど どこの料理だかわかんないようなのばかり作る気にならない。 古い時代の基本を少し身に着けようと。関東だと京野菜や鱧やら手に入りにくいというか 都内の高級八百屋や魚屋ならあるんだろうが無理。まあ京野菜て東の人は高級食材て思ってるかも知れんけど 京都周辺で細々と作られてるので全国流通ルートに乗らないだけのローカルな野菜ってだけ。京都にいれば そこら辺のスーパーでも買えるんでやっぱり京都に・・て思うが洛中はもう手が届かないのだ。

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