木村 朗子 著 笠間書院刊 2022年初版 196P 1650円
これは面白いよ・・と最初に言うのは珍しいが面白いんだからしょうがない。歴史考察本‥と言えばそうなんだけど amazonにはこうある。
和歌を詠んだり楽器を奏でたり、恋愛に一喜一憂したりと、優雅な毎日を送っているように見える平安時代の貴族たち。
しかし実際は、セルフプロデュースやコミュニケーションのスキルがないと生き残れない過酷な世界で、様々な戦略を駆使してサバイバルを図っていた。
実務能力より見た目とセンスの男社会、教養を武器に女主人をサポートしたエージェント=女房、天皇の縁戚になるという一大プロジェクトにまつわる悲喜こもごも、乱れ飛ぶ愛情と呪詛……。
まあ こういう内容w 全体が12章のテーマで書かれてて プラスあとがきだが これが良いのだ。著者は津田塾の教授で出身は東大大学院総合文化研究科言語情報科学専攻・・て人で 専門は言語態分析、日本古典文学、日本文化研究、女性学だそうだ。先日 母親になって後悔してる・・でちょろっと書いたけど 学者の書いたもの・・て徹底して論文調になるか意味不明になるかなんだが 本書は違う。非常にわかりやすく書かれてて へぇ‥と感心する。まあ古文のところはハイライトつけて表記してるうえ そのあとに口語の解説がついてるのでわかりやすい。こういったら悪いけど みんな学生時代古典つーか古文はわけわかめで 受験で仕方なくやってたと思う。それも半ば丸暗記だと思う。でも本書は楽しく読めちゃう古文と歴史本。平安時代の貴族の話だから引用は 源氏物語・栄花物語・枕草子・紫式部日記・和泉式部日記・更級日記・落窪物語・今昔物語・伊勢物語・新古今・・・てみんな存在は知ってるけどほとんど読んだこと無いものばっかりだ。あたしも今隣に講談社の瀬戸内版源氏物語12冊が積んであるんだが 読みたいものが無くなったら読もうか・・のレベルだ。本書 初学者向けの解説本をあらかた読んでしまった人が次に読む本として企画されたそうで 初学者向けのものでなければ専門家でない一般読者にはハードルが高すぎる高度な専門書が大半なので その間をつなぐ本てことらしい。これ笠間書院の編集の糸賀蓉子氏がいなければ本になってなかったようで お題を出してきたのも糸賀氏だそうな。先の狂伝でもそうだが 優秀な著者と優秀な編集者が組まなければ面白い本はできない。それが実を結んだのが本書だろう。男性美は女性美とか 女子でも男子しか学べなかった漢詩文や和歌 音楽の素養が無ければ宮中に入れないので 歴史に名前が出てくるこの時代の女子はみんな才女でなければならなかったし頭の回転も速くなければどうにもならなかったらしい。まあ それ以前に家柄・・て高いハードルがあるのだが。ほんの一部なのだろうがわかりやすく見せてくれる本書は見事としかいいようがない。何かの書評で見かけて図書館検索で借りたんだけど7人もまだ待ちがあるので2週間しか借りれない。が 昨日の夕方取ってきて ほぼ徹夜で1回読んで 今日2回目を読んだが やっぱり面白い。もう少し値段がこなれたら買う・・だけど つい昨日大村しげさんの京暮しの安くはないが手ごろなのが出たのでポチったところなんで我慢我慢。買って損は無い良書。日本の天皇家て神武以降万世一系と右側の人達は言うけど 少なくとも平安時代は藤原家の血ががんがん入ってるから どこが?という感じ。娘が天皇の子 男子に限るが・・を産めば母方の外戚・・で権力を掌握できるので 野望がある貴族は娘に学問させて宮中に送り込んでたわけで 運よく天皇のお手付きになって誰よりも早く男子が産まれたらやりたい放題だ。娘を権力闘争の道具にするtとか 当時一夫多妻で先に跡継ぎ産んだ方が勝ち・・てのもなんだかなーと思うし 天皇が即位するのも7歳とか11歳とかあったみたいで どうすりゃ繁殖できるんかい?て思う。今3回目を読んでるがやっぱり面白い。これは買うべき本だろう。
これは面白いよ・・と最初に言うのは珍しいが面白いんだからしょうがない。歴史考察本‥と言えばそうなんだけど amazonにはこうある。
和歌を詠んだり楽器を奏でたり、恋愛に一喜一憂したりと、優雅な毎日を送っているように見える平安時代の貴族たち。
しかし実際は、セルフプロデュースやコミュニケーションのスキルがないと生き残れない過酷な世界で、様々な戦略を駆使してサバイバルを図っていた。
実務能力より見た目とセンスの男社会、教養を武器に女主人をサポートしたエージェント=女房、天皇の縁戚になるという一大プロジェクトにまつわる悲喜こもごも、乱れ飛ぶ愛情と呪詛……。
まあ こういう内容w 全体が12章のテーマで書かれてて プラスあとがきだが これが良いのだ。著者は津田塾の教授で出身は東大大学院総合文化研究科言語情報科学専攻・・て人で 専門は言語態分析、日本古典文学、日本文化研究、女性学だそうだ。先日 母親になって後悔してる・・でちょろっと書いたけど 学者の書いたもの・・て徹底して論文調になるか意味不明になるかなんだが 本書は違う。非常にわかりやすく書かれてて へぇ‥と感心する。まあ古文のところはハイライトつけて表記してるうえ そのあとに口語の解説がついてるのでわかりやすい。こういったら悪いけど みんな学生時代古典つーか古文はわけわかめで 受験で仕方なくやってたと思う。それも半ば丸暗記だと思う。でも本書は楽しく読めちゃう古文と歴史本。平安時代の貴族の話だから引用は 源氏物語・栄花物語・枕草子・紫式部日記・和泉式部日記・更級日記・落窪物語・今昔物語・伊勢物語・新古今・・・てみんな存在は知ってるけどほとんど読んだこと無いものばっかりだ。あたしも今隣に講談社の瀬戸内版源氏物語12冊が積んであるんだが 読みたいものが無くなったら読もうか・・のレベルだ。本書 初学者向けの解説本をあらかた読んでしまった人が次に読む本として企画されたそうで 初学者向けのものでなければ専門家でない一般読者にはハードルが高すぎる高度な専門書が大半なので その間をつなぐ本てことらしい。これ笠間書院の編集の糸賀蓉子氏がいなければ本になってなかったようで お題を出してきたのも糸賀氏だそうな。先の狂伝でもそうだが 優秀な著者と優秀な編集者が組まなければ面白い本はできない。それが実を結んだのが本書だろう。男性美は女性美とか 女子でも男子しか学べなかった漢詩文や和歌 音楽の素養が無ければ宮中に入れないので 歴史に名前が出てくるこの時代の女子はみんな才女でなければならなかったし頭の回転も速くなければどうにもならなかったらしい。まあ それ以前に家柄・・て高いハードルがあるのだが。ほんの一部なのだろうがわかりやすく見せてくれる本書は見事としかいいようがない。何かの書評で見かけて図書館検索で借りたんだけど7人もまだ待ちがあるので2週間しか借りれない。が 昨日の夕方取ってきて ほぼ徹夜で1回読んで 今日2回目を読んだが やっぱり面白い。もう少し値段がこなれたら買う・・だけど つい昨日大村しげさんの京暮しの安くはないが手ごろなのが出たのでポチったところなんで我慢我慢。買って損は無い良書。日本の天皇家て神武以降万世一系と右側の人達は言うけど 少なくとも平安時代は藤原家の血ががんがん入ってるから どこが?という感じ。娘が天皇の子 男子に限るが・・を産めば母方の外戚・・で権力を掌握できるので 野望がある貴族は娘に学問させて宮中に送り込んでたわけで 運よく天皇のお手付きになって誰よりも早く男子が産まれたらやりたい放題だ。娘を権力闘争の道具にするtとか 当時一夫多妻で先に跡継ぎ産んだ方が勝ち・・てのもなんだかなーと思うし 天皇が即位するのも7歳とか11歳とかあったみたいで どうすりゃ繁殖できるんかい?て思う。今3回目を読んでるがやっぱり面白い。これは買うべき本だろう。