未来社会を夢見る山下ゆみのブログ

アラ還真っ只中の暮らしと関心ごとを綴っています。最近の日本、おかしなことが多すぎる!と行動に。

二つの常任委員会

2014-09-04 23:41:38 | 泉佐野市議会
 市議会の9月定例会は、昨日の総務産業委員会に続き、今日は厚生文教委員会が行われました。総務の方には高道議員が、厚文(こうぶん、と略します)には私が出席しました。

 総務産業委員会では、女性消防団員を新たに募集するための定数改正や、警察の要望で駅前を重点に防犯カメラを設置するための補正予算など、午後にわたり数多くの議案が審議されました。

 今日の厚生文教委員会は午前中で終わりましたが、来年度から実施予定の「子ども・子育て支援新制度」に伴う条例制定の議案3本については、各議員から多くの質問が出されました。
 私も「放課後児童健全育成事業」いわゆる学童保育の基準を定める条例や、新たに創設される0~2歳児を受け入れる小規模な保育施設などの基準を定める条例について、問題点を指摘し市の姿勢を質しました。
 そもそも消費税増税と抱き合わせの安上がりな待機児解消は、子どもの豊かな成長を保障する観点からではなく、経済対策が出発点ですので、新制度自体に反対です。しかし国で法が成立し、自治体の義務が発生すれば、より良い制度を作るために「反対」前提でない前向きな議論が必要です。
 ところが残念ながら、提案された議案は「国の基準どおり」という内容の、市民にとってわかりづらく市の姿勢が見えないものです。根拠となる国の基準が示された参照法令の条項番号だけを記載した引用方式(担当課の説明では「リンク条例」と呼ぶとのこと。)です。
 このような条例は、元の法令の条項番号がずれたら条例の改正が必要である反面、中身が変わっても条例改正は不必要で、改悪があっても自動的に変わってしまうという落とし穴があります。これでは議会も市民に責任が持てません。

 条例案の形式的な問題だけを取っても、とても賛成できません。保育・子育て政策の大改変に対する市の主体性・責任を示し、せめて「抜き書き」条例にすべきです。

 内容も、国の基準自体に不安がある部分を指摘しましたが、「国基準を守れば大丈夫」という考え方で賛成できません。

 採決では、委員長を除く9名中反対は私だけで、すべて委員会可決となりました。
 保育の後退を許さず、子どもと保護者の権利を守る制度をつくるために、長い闘いを始めなければなりません。