今朝(9月11日)の朝日新聞「オピニオン」欄に先週の火曜日、9月4日に
「維新の会、国政へ」というテーマで取材を受けた事が掲載されました。
取材していただいた記者さんには申し訳なかったのですが、当初は「小泉
チルドレンのなれの果て」が「橋下チルドレン候補」をどう見ているのか、
それを高みから見物するような冷やかな記事を考えていましたが、発言
内容をきちんと文章にしていただき、感謝しています。当初の思い込みを
恥じています。
下記が紙面に私の写真入りで掲載された発言です。
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小泉純一郎首相が仕掛けた2005年の郵政選挙で、大学の先輩の
武部勤さん(自民党幹事長)に頼まれて比例東京ブロックに名前を
貸したら、選挙の途中から吹いた小泉旋風にのって当選、国会議員に
なった。小泉チルドレンです。55歳にもなってチルドレンはないけど。
それまで、国会議員になるなんて思ったことはなかった。むしろ中小
零細企業のことなんて分かりっこないと、バカにしていた。でも議員になり、
傲慢だったと反省した。ルールを作る立場って、やはりすごい。
08年、商店街の再生を考えようと議員連盟・あきんど議連をつくり、
100人余りの自民党議員を集めた。09年の骨太の方針に「商店街は
地域コミュニティーの担い手」と書かれたのは、議連の存在が大きかった
と思う。地域商店街活性化法も我々の運動の成果です。
国会議員はやっぱり大変な仕事です。それこそ全人生をかけるべき
です。だから3年10カ月、全力でやった。口幅ったいけど、日本国民に
損をさせてはいないと思うよ。
政治の素人の私が曲がりなりにも仕事をできたのは、早稲田商店会長
としての経験があったから。選挙後、政治部記者から「素人に何ができ
ますか」と言われ、カチンときて「全国の商店街に電話で『頼みたいことが
ある』と言えるのはオレだよ。中小企業庁長官じゃない」と言い返したけど、
それだけの自負は当初からあった。
新党「日本維新の会」が結成され、候補者選びがはじまる。橋下さんの
ことはよく分からないけど、彼のもとで自らの夢をかなえようと維新の会に
集まる人の気持ちは、理解できないではない。でも、とりあえず立候補し、
議員になってから勉強するつもりなら、先に勉強したほうがいいね。
例えば介護をやりたいなら介護の現場で働いてみる。中小企業の活性化を
主張するならハローワークの手伝いをする。ワンイシューでいい。
国会議員は天下国家を論じろという人もいるけど、現場を知らずに天下を
語らないでくれ、と言いたい。
自分で自信をもてる分野を持っていないと、政治家になっても人生を
狂わされるだけだ。私の同期でも、あたら当選したために、人生が変わって
しまったやつがいるからね。
ただ、そうした軸があれば、しがらみのない人が風に乗って議員になる
ことに期待もしている。前例にとらわれず現場の感覚をいかしてルールを
作れば、社会が変わるかもしれない。有権者がきちんと選べる候補者を
出すのが政党の矜持でしょう。
逆から言えば、有権者も候補者の経験や実績をきちんとみて投票の
判断するべきだ。維新の会にも有権者にも、いよいよ人を見る目が求め
られると思う。
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