著者 池波正太郎
生没年 1923年~1990年
出版年 1973年
出版社 新潮社
☆☆感想☆☆
隠居した剣客の秋山小兵衛は鐘ヶ淵の隠宅跡に新しい家を建築中なので、浅草の橋場にある大川(隅田川)沿いの料亭不二越の離れに仮寓している。息子の秋山大治郎は橋場の近くで無外流の道場を開いている。この秋山父子が持ち込まれてくる様々な事件を解決していく。ここでは7つの事件が取り上げられている。題名とポイントは以下のごとくだ。
1.「東海道、見付宿」浜松で道場を営む大治郎の友からの手紙。
2.「赤い富士」池大雅の落款の入った富士の絵。
3.「陽炎の男」美貌の女剣客が襲われる。
4.「嘘の皮」無頼の者に襲われた旗本を小兵衛が助ける。
5.「兎と熊」町医者の娘がかどわかされる。
6.「婚礼の夜」大名屋敷の中間部屋の賭場。
7.「深川10万坪」怪力の老婆。