クラブフロンティア
イミジが約束の場所の韓定食店の予約された部屋へ入ると、皆が待っていたように挨拶してきた。大体十五名が来たようだ。
「わあ、ミジが来た。やはりスターは後で現れるわけね。」「うあ。私たちの時代のボーボアール。やあ、ところでボーボアール、それともボバリー。」
「まあ、インマ、ボバリーは小説の主人公の名前よ。マダム・ボバリー。することはボーボアールでもボバリーでもそこでこそよ。二人とも浮気者だから。」
「イミジ、あんた最近広告にずっと載っていたよ。」
「ミジよ、本買ってきた。サインしてくれない。」
「あの子は写真写りがとてもいい。」
「いいえ、人物がいいの。」
「あの子のおかげで私達フロンティア・クラブも載って・・・」
「まあ、ところが私達のクラブの名前はそのまま使って、なぜペンキ塗りをするの。」
「ところでなぜあんたの小説に全部したことを載せてくれなかったの。」
「まあ、ところでそれが全部本当なの。小説に出ていること。嘘もちょっと混ぜたわね。」
彼女は空いているチンソクの横の席に行って座った。チンソクはフロンティア・クラブの会長だ。もちろん20年も越えた二十歳頃のことだ。皆ちょうど二十歳になった頃会った友達だ。英語会話サークル、クラブ・フロンティアのメンバーは五年前から一年に二回ぐらい会い始めた。ところがところが女友達たちが加わって座っているのは目についた。一瞥して目礼し、箸を取る時に前に座ったミンソクがささやいた。
「まあ、あんた、全く苦労した子供のように見えなかったけど。あんた、苦労が多かったの。大変ね。」
前に座ったチンソクが杯に焼酎を注いで話した。
「とにかく、あんたは勇敢だ。」
「勇敢。」
「いいや、大胆だ。ようし乾杯。」
本についての話のようだ。イミジはうわの空で杯を当てては一気に飲み干した。気分がすぐれなかった。既にこのクラブのメンバーも中年の顔になっていた。年がこのくらいになると、年をとる時ももう個人差が大きく広がっていることを、彼女は確かめるようになる。以前は小太りで可愛かったミンスは可愛い姿は見る影もなく、憎々しい人相に変わってしまった。髪の毛の多い優雅な長髪で女子学生の人気を集めていたチョンフンの髪の毛はどこへ行ったのか。前頭部がほとんど抜けて額の面積が広くなりすぎてしまった。優雅だった顔も限りなく憂鬱に長くなりすぎてしまった。イミジの向かい側でカルビの骨をむしり取っているヒョンシクや彼女を見て笑いながら何も言わず杯をあげるチャンギなどはそれでも良好だ。昔は骨格だけで不格好に骨体美を自慢していたソンギュは、かえって中年の肉がついて少しづつ顔立ちがすっきりしている。