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「マークしている候補は誰?私も同じ人に投票する。」<o:p></o:p>
彼女の質問に彼は彼女と再会してから食べた鶏の数を数えるように、しばらくしてから口を開いた。<o:p></o:p>
「僕はこの火がいつまでも燃え続くだろうと信じたけれど・・・あっけにとられたけど今日の新聞がめらめらと燃えるように短く燃え上がって消えた。どうしてこうなるのかな? 僕の心の中に何かが入り込んでいるのかもしれない。君も僕と同じようだけど、ちゃんと説明してくれない?」<o:p></o:p>
「そもそも何のこと?」<o:p></o:p>
彼女は頭が痛いという表情をしてから、布団の中に手を押し込んで彼のモノを再び立たせようと一生懸命尽くした。全然回復する気配が見えなくなるや彼の顔を睨んでから布団の中に頭を押し込んで股間に向かって下りて行った。彼は候補が政策討論をしているテレビの画面から目を離さなかった。しかし耳をそばだて目をこらしてもすべてのことが入り混じって区別がつかないだけだった。過去まで混同した。突然、混乱した心を持て余しているときに、彼女が布団を持ち上げて出てきて言い放った。<o:p></o:p>
「本当に何!」<o:p></o:p>
彼は彼女の怒っている顔を見ていてふとわかった。彼女と彼の逢引において、今初めて誰が大統領になっても関係ないということを。とうとう彼女と彼の記憶がほとんど燃え尽きてしまったことを。<o:p></o:p>
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南漢江の畔で受ける風は厳しかった。彼と彼女は急いで小さいうどん屋へ飛び込んだ。練炭ストーブのそばで椅子を引き寄せて座って手をこすった。<o:p></o:p>
「寒い! そうじゃない?」<o:p></o:p>
「今年の冬になって一番寒いようだわ!」<o:p></o:p>
「おばさん、ラーメン二つ、唐辛子をパッと混ぜて辛くして!」<o:p></o:p>
「それでもまだ雪が降っていないから運がいいわ。この周囲の道まで凍ってしまったらどうしよう。私はスノータイヤじゃないのよ。」<o:p></o:p>
「あのね、僕は去年塾のバスに子供を乗せて行って雪道ですべって、あやうく大きな事故を起こすところだった。運転がうまくてやっと事故を免れたけど。冬はなにしろ気を付けなきゃ!」<o:p></o:p>
「そうよね!」<o:p></o:p>
彼と彼女は練炭ストーブのそばに座って、本当に辛いラーメンを食べた。窓越に岸辺から中央に凍ってきた南漢江が見えた。コップに入れた水で口の中をゆすいでタバコを吸った。小母さんに頼んでコーヒーまで入れて貰って飲んだ。<o:p></o:p>
「行く?」<o:p></o:p>
「そうね。行かなきゃ。」<o:p></o:p>
彼と彼女はうどん屋の前に立って向こうに駐車してある互いの車を確認した。彼は彼女に言った。<o:p></o:p>
「気を付けて!」<o:p></o:p>
彼女が答えた。<o:p></o:p>
「あなたも。そして・・・いい人に会ってほしい。」<o:p></o:p>
土ぼこりが混じった向かい風をかぶったまま、茫然として立っている彼に彼女の小さい手が握手を求めてきた。
<o:p></o:p> ーおわりー