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だいぶ以前に、ネット広告で「恋も時計も多い方がいい」というキャッチコピーを目にして、思わずクリックしてしまったことがある。
置時計、壁時計など、家の中に時計はたくさんある。だが、恋と時計となれば腕時計ではなかろうか。
街角で、喫茶店で、腕時計を気にしながらどきどきする。古い映画のようなシーンを想像してしまった。
ぼくは腕時計を2個持っているが、最近はほとんど腕にはめたことがない。ぼくの時計が時を刻むのを忘れているように、恋のどきどきも長くお休みしている。
それに腕時計がたくさんあるからといって、恋が腕時計にくっついてくるものでもないだろう。
ところで、恋と時計の意味深な関係だ。悔しいがクリックしてしまったのだ。
なんのことはない。
時計はおろか、化粧品から電化製品まで扱う通販サイトの広告だった。
注文された商品の総合ランキングというのが表示されていた。30分毎のリアルタイム集計らしい。いかにもネット販売。
その1位はプリプリ実感!エステティックゼリー。2位、3位も、食べて綺麗になれるという食品が続く。そして4位は、寝てる間にビッグ&ストロングな男に!「マグネビッグ」。なんだか怪しい商品だ。
5位以下のおしゃれ用品はパス。17位で少しつまずく。男の本音にドキッ!LOVEゾーン専用ソープ「バージンスノウ」。18位が、目覚めたらボヨヨーン☆NEW寝ながらバストアップブラ。ますます怪しくなる。
ついでなので100位まで追ってみたが、時計はとうとう出てこなかった。もちろん恋も空振り。
恋という言葉に惹かれたのだろうか。それとも、多い方がいいという言葉に引っ掛かったのだろうか。あるいは、恋と時計の組み合わせに想像を逞しくしすぎたせいだろうか。まんまと乗せられてしまった。
考えてみれば、恋も時計も多いほど良いというものでもないだろう。
どちらも多いとややこしい。いや、ややこしいほどの立場にもなってみたいが、ネット通販のように、クリックひとつで手に入るというものでもない。
品揃え豊富な通販といえども、時計を売ることはできても、恋を売ることはできない。ドキッやボヨヨーンのような、恋のまがい物を揃えるのがせいぜいといったところだろうか。
それで、腕時計を思い浮かべた方に、
座布団3枚。
昔は、腕時計が欠かせないものでした。
そして、仕事用、旅行用、オシャレ用と使い分けていましたっけ。
携帯やスマホの時代になって、
腕時計は不要に。
ちょっと寂しいですね。
いつも読んでいただき、嬉しいです。
腕に時計をはめるのは、元々あまり好きではなかったので、
解放されて喜んでいるくらいです。
スマホはかさばりますけど、カメラにもなるし、
メモするのにも役立ち、用途が広くて重宝してます。
スマホで恋ができないのは残念ですけどね。